「GIFT」も話題の堤真一の絶妙な存在感...シム・ウンギョン河合優実ら実力者が美しい映像と共に静謐な世界を紡ぐ映画「旅と日々」

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「旅と日々」 (C)2025「旅と日々」製作委員会
「旅と日々」 (C)2025「旅と日々」製作委員会

日本を代表する実力派俳優の一人、堤真一が「ザ・ドクター」(1999年)以来、27年ぶりに"TBS日曜劇場"の主演を務める話題作として現在放送中の「GIFT」。車椅子ラグビーを題材とした本作では、弱小チームを勝利へと導く変わり者の宇宙物理学者を堤が雰囲気たっぷりに演じ、それぞれ日曜劇場初出演となった山田裕貴や有村架純らを牽引する存在感を示している。

そんな堤が出演を果たし、国内外から海外から高い評価を得たのが、6月14日(日)にWOWOWシネマで放送される映画「旅と日々」だ。

原作は、「ねじ式」「無能の人」など数々の前衛的な漫画作品で知られ、惜しくも2026年3月に88歳でこの世を去ったつげ義春の「海辺の叙景」と「ほんやら洞のべんさん」。初版から50年以上を経たこの2作を、「夜明けのすべて」(2024年)など近年の日本映画界で躍進する三宅唱監督のメガホンで現代的にアップデートした。

第78回ロカルノ国際映画祭では日本映画として18年ぶりとなる金豹賞(グランプリ)に加え、ヤング審査員賞特別賞をダブル受賞するなど高い評価を経た本作は、シム・ウンギョン演じる脚本家の主人公が旅先での出会いを通じて心が回復していく、静謐な景色と共に温かみのある味わいで描かれるロードムービーだ。

シム・ウンギョン、堤真一らが絶妙な演技を見せる「旅と日々」
シム・ウンギョン、堤真一らが絶妙な演技を見せる「旅と日々」

(C)2025「旅と日々」製作委員会

日差しが照りつける夏の海。海岸でぼんやりと過ごす夏男(高田万作※「高」は正しくは「はしご高」)はどこか陰のある女・渚(河合優実)に出会う。何を語るでもなく、ただ島を散策する2人は、翌日浜辺で顔を合わせ、台風が近づくなか雨に打たれながら波打つ海で泳ぐ──。

大学の講義室のスクリーンには、つげ義春の「海辺の叙景」を原作に、この2人の男女の交流を描いた李(ウンギョン)が脚本を書いた映画が流されていた。学生からの質問を通じて自分に才能がないことを痛感した李は、気まぐれな旅に出ると、トンネルを抜けた雪国で古びた宿にたどり着き、クセの強い店主のべん造(堤)と出会う。

「海辺の叙景」と「ほんやら洞のべんさん」2編の合間に短いスケッチを挟み、夏と冬を舞台にした2つの挿話を巧みにつないだ構成の妙味も光る本作で主演を務めるウンギョン。「本作は自分の自然体そのままで入ることが大事だと思い、旅に来て自分自身が感じていることを表現しました」とコメントするように、困惑から始まったべん造に対する感情が次第に絆されていく様子や旅を通じて悩める女性が再生していく過程を、自然な表情や仕草でナチュラルに体現する。

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