佐藤浩市主演のドラマ「陽はまた昇る」(2011年制作)は警察学校を舞台にした群像劇で、三浦春馬、池松壮亮ら実力派が勢ぞろいだ。
佐藤が演じるのは、ドラマスペシャル「最後の晩餐~刑事・遠野一行と七人の容疑者~」でも主役の遠野一行。本作では、警察学校の教官となり、初日から生徒たちに厳しい言葉を投げかけ、夢と希望に満ちた彼らの心を早々にへし折っていく。髪はロン毛で暑苦しく、制服も着用せずにスーツ姿。その眼光は鋭く、反論できないほどの威圧感。敏腕刑事を絵に描いたようないでたちだ。
生徒を育てる立場にも関わらず、「全員(警察官に)向いていない」と言い放ち、固唾を飲む生徒たちにこう続ける。「生まれながらにして向いているやつなんて1人もいない」と。平和な日本で生まれ育ち、何不自由のない暮らしをしてきた生徒たちに、警察官という仕事がいかに特殊で、覚悟が必要かを叩き込んでいく。それはそうだろう、ナイフを振り回す相手と対峙するかもしれない、銃を構えることがあるかもしれない、その引き金を引けば人を殺してしまうかもしれない...そんな場面に出くわしたとき、自分に何ができるのか。市民を、自分を守りながら、警察官として何をすべきなのか?を冷静に判断しなければいけない、そういう仕事なのだ。幾多の凶悪事件を担当してきたからこそ、遠野の言葉は重い。その遠野を、圧倒的な存在感と目力を持つ佐藤が演じることで、セリフに説得力が増し、生徒たちに響いていく。
放送情報
陽はまた昇る
放送日時:7月5日(水)19:30~ほか
ドラマスペシャル 「最後の晩餐~刑事・遠野一行と七人の容疑者~」
放送日時:7月5日(水)17:30~ほか
放送チャンネル:テレ朝チャンネル2
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