国会議員役の沢口靖子が「この国に笑顔の花を咲かせるため」大奮闘!新人議員の活躍と苦悩が見どころのドラマ「お花のセンセイ」

(C)東映

物語の最初、幸田に新人議員の懇親会に誘われた時には、「血税で飲む必要あります?」とあっさり拒否。国民のために働く立場、という信念が伺える。また、移動中に突然、「新人の議員は、駅前に立ってご挨拶しますよね」と車を止めさせる。顔を広めるための"駅頭"だが、丸子は幸田らの制止も聞かず、ウキウキした様子で駅前に立つ。道行く人々に挨拶するだけでも、その姿と笑顔が輝いて見えるのはさすが沢口だ。

そしてこの駅頭がきっかけで、丸子は日本が抱える問題に足を踏み入れていくことになる。丸子の前に、ランドセルを背負った小学生・ダオが寂しげな様子で現れる。事情を聞くと、父のトランが会社でトラブルを起こして捕まってしまったらしい。しかしダオは、トランが無実だと信じているという。

「声を出せない人々の悩みをすくい取るのが政治家の役割」という思いを持つ丸子は、真相究明のために動き出す。トランの会社を訪ねたり、トランと面会したりと積極的に動く。しかし、これが裏目に出てしまい、新聞に悪しざまに書かれた上、何者かの罠で政治資金規正法違反の濡れ衣まで着せられそうになってしまうのだ。

苦境に陥った丸子は伏し目がちで、心に重い何かがのしかかっているのがよくわかる。幸田に「ここは、あなた1人の思いや理想だけで突っ走る場所ではありません!」ときつい言葉を投げかけられた時には、現実を思い知ったような、知らない場所で迷子になってしまったような、不安気で寂しそうな表情を向ける。

人々の前に凛として立つ姿、現実に打ちひしがれる姿。政治の世界に飛び込んだ丸子の思いと苦悩が、その演技によってひしひしと伝わってくる。同時に人々に尽くす丸子の姿を見て、「こんな政治家が本当にいてくれたら...」と思ってしまうのは、やはり沢口自身が持つ魅力と演技の力なのだろう。

子供の頃に父親を亡くした丸子を見守ってきた叔父・加持勘三(伊東四朗)の励ましや、幸田自ら明らかにした自身の過去、またそんな幸田とともに再び真相究明に乗り出すなど、物語は心に残るシーンと共に、終盤に向けて盛り上がっていく。

丸子は事件の真相を暴くことができるのか。日本の闇に光を当て、笑顔の花を咲かせることができるのか。国民的大女優が国民の代表である代議士となって活躍する姿を、ぜひ堪能してほしい。

文=堀慎二郎

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放送情報

ドラマスペシャル お花のセンセイ1
放送日時:2023年7月24日(月)10:45~
チャンネル:テレ朝チャンネル1
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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