渡辺あやの「脚本の妙」が光る!松田龍平演じる芥川龍之介と、耳の聞こえない美しい青年の関係性にも魅了されるNHKドラマ「ストレンジャー〜上海の芥川龍之介〜」の秀逸さ
- 俳優・女優
- 2024.06.26
2003年の映画「ジョゼと虎と魚たち」でデビューを飾り、昨年20周年を迎えた脚本家・渡辺あや。2022年10月期に放送された長澤まさみ主演の社会派ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」が第60回ギャラクシー賞テレビ部門大賞に輝くなど、これまで数々の秀逸な映像作品を世に送り出してきた。
渡辺にとってはこの「エルピス」が初めての民放局の連続ドラマであり、この作品以前には、世界で活躍するデザイナー、"コシノ三姉妹"の母親の波乱万丈な生涯を描いた連続テレビ小説「カーネーション」(2011-2012年)を筆頭に、多くのNHKドラマでその手腕を発揮。
他にも、阪神・淡路大震災を経験した子どもたちの"その後"を描き、あまりの反響から劇場公開へと繋がった特集ドラマ「その街のこども」(2010年)や、100年以上の歴史を持つ京都の学生寮を舞台にした青春群像劇「ワンダーウォール」(2018年)など、舞台となる土地柄を色濃く反映させた社会的メッセージの込められた物語も、渡辺脚本の大きな魅力の1つだ。そんな渡辺脚本らしさが詰まった2019年のNHKスペシャルドラマ「ストレンジャー〜上海の芥川龍之介〜」(2019年)が、7月20日(土)にチャンネル銀河にて放送される。
原案は文豪・芥川龍之介が自らの人生に終止符を打つ6年前の1921年、大阪毎日新聞の特派員として訪れた上海での経験をまとめた紀行文「上海游記」。清の皇帝政治が倒されて10年経った混乱期の上海に困惑しながらも、革命に生きる男たちや、妓楼の女たちと交流する芥川の姿が綴られている。
ほぼ全編において上海でのロケ撮影を敢行し、現地のキャスト、スタッフを動員し、約100年前の上海を再現したことでも話題を呼んだ本作。異国情緒溢れる魅惑的な夜の街が忠実に再現された一方で、アヘン窟などその裏に同居する退廃的で危険な香りも漂っており、"魔都"と表現される独特の街の空気感が画面越しに伝わってくる。
放送情報【スカパー!】
ストレンジャー~上海の芥川龍之介~
放送日時:2024年7月20日(土)9:30~
チャンネル:チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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