櫻井海音がアクアの多面性を表現。原 菜乃華あのも存在感たっぷりのドラマ『【推しの子】』

アクアは端役での活躍が認められ、恋愛リアリティショー「今からガチ恋始めます」に出演。ここでのアクアはメディア用のためゴリゴリのキャラクターを作っているという設定で、文字通り猫を被っている。等身大の高校生を演じケラケラと笑う姿はアクアとしては違和感たっぷりだ。その一方で、カメラが回っていない裏ではいつもどおり冷たい目をしながら、だるそうに共演者の話を聞くアクアも健在で、番組内での切り替えっぷりは見ていても楽しい。

物語全体としてアクアとともに牽引しているのが有馬かな。一度は天才子役として大ブレイクしながら、現在は勢いを失っている女優というキャラクターで、言葉を選ばずに言えば少し"こじらせた"女の子だ。そんなややこしい女の子を原 菜乃華は恐れることなくまっすぐと演じているように感じた。芸能界の酸いも甘いも噛み分け、達観したように語る姿は元国民的女優そのもの。一方で、全く濁りのない瞳でアクアを見つめて誘いに「行く」と答えるシーンからは、淡い恋心を寄せる女子の心情ものぞかせ、物語のキーキャラクターとして確かな存在感を放っている。

(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映 (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会

徐々に作品の中で色を強めているのはMEMちょ(あの)も同じ。人気インフルエンサーで、カチューシャを身に着けているビジュアルはあののタレントイメージとかぶる部分は大きい。特徴的な喋り方も相まってあのそのものだとも感じてしまうが、あの同様にMEMちょも苦労人だ。元々はアイドルを志していたが、家庭の事情などもあって気づけばアイドルを目指せる年齢ではなくなっていた。そんな苦労を訥々と語る姿からしっかりとしたリアリティを感じられるのはあのの人生経験ゆえだろうか。第4話ではアクアがMEMちょをアイドルに誘うが、顔がアップに映し出されるシーンは原作同様に印象的。さらに、I'sが歌う「Past die Future」もバックにかかることで、それ以上のエモさと美しさを演出している。

ドラマ『【推しの子】』は中盤に差し掛かり、新生「B小町」の物語も本格的にスタートしていく。ルビー(齊藤なぎさ)も含めた3人、そして真相を追うアクアの姿からも目が離せない。

文=まっつ

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作品情報

●Amazon Originalドラマ『【推しの子】』
配信開始日:2024年11月28日(木) 21:00よりPrime Videoにて世界独占配信開始
11月28日(木) 21:00 第1話~第6話
12月5日(木) 21:00 第7話~第8話
作品の視聴には会員登録が必要です。(Amazonプライムについて詳しくはamazon.co.jp/primeへ)

●映画タイトル:『【推しの子】-The Final Act-』
原作:「【推しの子】」赤坂アカ×横槍メンゴ(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
出演:櫻井海音 齋藤飛鳥 齊藤なぎさ 原 菜乃華 茅島みずき あの
企画・プロデュース:井元隆佑 
脚本:北川亜矢子 
音楽:fox capture plan 
監督:スミス、松本花奈
コピーライト:(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映 (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会

【推しの子】ドラマ&映画公式HP:https://oshinoko-lapj.com
【推しの子】ドラマ作品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0DH2TZXGF

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