2021年に公開された主演映画「サマーフィルムにのって」(2020年)での時代劇オタクな女子高生役で女優として注目を集めた伊藤万理華。ひたむきなディレクターを演じた「女優は泣かない」(2023年)、バイオレンスなテイストの「オアシス」(2024年)、在日韓国人の家族模様を描いたヒューマンドラマ「港に灯がともる」(2025年)といった作品での変幻自在なカメレオンぶりで快進撃を続けている。

3月20日(木)には出演作「悪い夏」の公開が控えるなど、女優としての存在感が日に日に増している。そんな伊藤の魅力を再確認できるのが、ＷＯＷＯＷシネマで3月16日(日)に放送される主演映画「チャチャ」だ。

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次世代を担う映画監督と俳優によって等身大の女性のリアルを描く「(not) HEROINE movies」プロジェクトの第4弾として制作された「チャチャ」は、「美しい彼」シリーズを手がけた酒井麻衣監督が、自由奔放な女性とミステリアスな男性の恋を描く風変わりなラブストーリーとなっている。

デザイン事務所で働くイラストレーターのチャチャ(伊藤)は、職場ビルの屋上で不思議な青年・樂(中川大志)に出会い、性格も好きなものも正反対だが彼に惹かれていく。しかし、樂は何やら秘密を抱えているようで...。ファンタジックかつコミカル、さらにサイコホラーの様相も見せながら、恋模様が綴られていく。

伊藤が演じるチャチャは、周囲の反感を買おうがおかまいなしに「人目は気にせず、好きなように生きる」というモットーを貫く"野良猫系女子"。チャチャと通じるところがあるという伊藤は、自由気ままで独自の感性を持つキャラクター像を伸び伸びとした演技で表現。

チャーミングな笑顔からとろけるような甘い顔、さらに樂のことを「悪魔かも...」と思う疑惑の眼差しまで、場面ごとに変わる作風に合わせてコロコロと変わる多彩な表情もお見事。好きな人の血を舐めてみたいと思うほど感受性豊かなチャチャの心情を形にした演技で、見る者をチャチャの世界に引き込んでいく。