6月公開の主演映画「でっちあげ～殺人教師と呼ばれた男」では、"史上最悪の殺人教師"と呼ばれた小学校教諭を演じ、10月公開の、闇ビジネスからの逃走劇を描いた北村匠海主演「愚か者の身分」にも出演するなど、第一線で活躍し続けている俳優・綾野剛。

そんな綾野が主演を務め、第48回日本アカデミー賞で優秀主演男優賞を受賞したのが、ヒューマンコメディ「カラオケ行こ！」だ。山下敦弘がメガホンをとり、野木亜紀子の脚本で、和山やまの人気コミックを実写化した本作は、日本のみならず中国でも大ヒットを記録した。今年のゴールデンウィークには「『カラオケ行こ！』大感謝祭2025」と銘打ち、期間限定でリバイバル上映が予定されている。

本作で綾野が演じているのは、どうしても歌が上手くならないといけない事情のあるヤクザ・成田狂児。狂児にカラオケで歌を教えることになる中学3年生の合唱部部長・岡聡実を齋藤潤が演じている。狂児の勝負曲がX JAPANの「紅」ということもあり、主題歌はLittle Glee Monsterによる同曲のカバーだったり、本作の中でヤクザたちが歌う十八番（おはこ）も話題になったりと、さまざまな角度から観る人を楽しませた。

幅広い役を演じて俳優として高い評価を得ている綾野は、原作のファンでもあり、コミカルでハートウォーミングな演技を披露している。カラオケボックスで全身全霊で「紅」を歌う場面も、笑わずにはいられないほどのインパクトだ。

■綾野と齋藤の温度差が絶妙なコンビネーション