坂口健太郎が新生児医の葛藤や成長を繊細に表現!綾野剛主演ドラマ「コウノドリ」シリーズ

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坂口健太郎が新生児科の医師を演じる「コウノドリ」
坂口健太郎が新生児科の医師を演じる「コウノドリ」

「コウノドリ(2015)」 原作:鈴ノ木ユウ/講談社

坂口が演じる白川は、低体重児や先天性の病気を持って生まれてきた新生児を診るNICU(新生児集中治療室)の新生児科医。新生児科部長兼周産期センター長・今橋(大森)や、愛に溢れた産婦人科医・鴻鳥サクラ(綾野)、鴻鳥の同期で、滅多に笑わない"ツンデレ"の産婦人科医・四宮春樹(星野)ら、優秀な同僚たちに囲まれて働いている。

白川はナイーブそうに見えて、同期の新米産婦人科医・下屋(松岡)を時折いじることもあり、下屋からパンチを繰り出されることもしばしば。また、お調子者な一面もあるため、余計なことを言って、助産師の小松留美子(吉田)からは足を蹴られることもある。さまざまな顔を持つ白川を、坂口がナチュラルな演技で表現した。

そんな白川が、お腹の赤ちゃんについて悩む夫婦についてのカンファレンスで放った意見について、強烈なダメ出しを食らうのが第8話。四宮からは無表情のまま足を踏まれ、柔和な佇まいの鴻鳥からも「新生児科医なのに、そんなこともわからないのか」と厳しい言葉を投げかけられる。このことがきっかけで白川は自身を見つめ直すことになるのだが、同期の下屋を始め、先輩たちからも、愛ゆえに怒られるまだまだひよっこの研修医を、坂口が表情豊かに演じた。

■専門医になった白川の成長と葛藤を坂口が体現

レギュラー陣に新たなキャストも加わった2017年の続編のテーマは「生まれること、そして生きること」。当初より、生命の誕生の奇跡をリアルなエピソードと共に描いてきた本作の続編では、白川も研修医から専門医になり、親たちや新生児とより深く関わるように。それゆえに、窮地に立たされて自信を喪失することもあるが、シーズン1で「俺はポテンシャルが高いから」と下屋に言っていたポジティブ精神は変わらず、医者としてできることを考え、向き合っていく。そんな白川の患者への想いや葛藤を、坂口が繊細に表現。冷静で理知的に仕事に向き合う白川を感情を抑えて演じながらも、彼の内側にある心の揺れを視線やセリフ回しといった細部の演じ分けでしっかりと伝えている。

共演者たちから受けた刺激も含め、白川は坂口のその後の演技に影響を及ぼした役の1つであることは間違いない。今や多数の映画やドラマで主演を務め、確かな実力と人気で存在感を放つ俳優となった坂口。そんな彼が初の連ドラレギュラー出演で見せた演技にも注目しながら見てほしい作品だ。

文=山本弘子

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放送情報【スカパー!】

コウノドリ(2015)
放送日時:2025年5月14日(水)10:20~ 毎週(月)~(金)2話ずつ放送
※5月14日(水)、21日(水)は1話放送

コウノドリ(2017)
放送日時:2025年5月22日(木)10:20~ 毎週(月)~(金)2話ずつ放送
※5月22日(木)、29日(木)、30日(金)は1話放送

チャンネル:TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ
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