
(C)日生マユ/講談社 (C)NTV
本作で松下が演じる牧野は、一見すると無愛想で、児童たちからも怖がられる学校医の牧野。しかし、彼には医師としての誠意と優しさが確かにある。子どもたちの些細な異変にも気付き、周囲の教員やクラスメイトたちが受け流してしまうようなことも、牧野は真摯に受け止める。そして、子どもたちがクラスメイトの病気に気付かずに当人をからかったり責めたりしてしまった時には、「周囲の人間が病気を知らないことで、知らず知らずのうちに当人を追い詰める。今、おまえたちがやっていることがそうだ」と児童たちに厳しく語りかける。そんな誠実さがある牧野だからこそ、児童の病状や心に寄り添い、病気との向き合い方を説いていくことができる。

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そんな牧野を、松下は真っ直ぐな目で演じる。これまで松下が演じてきた爽やかで心優しい青年、というような役柄とは一線を画しているかもしれない牧野というキャラクターも、これまで通り実にナチュラルに演じている。そして、牧野の冷静な性格、そんな中で病状に直面した際の医師としての必死さや熱さといった、牧野の相反する面も、松下は細やかな演技で表現。一見すると表情もセリフ回しも大きくは変わらない。しかし、"ぶっきらぼう"ではなく"真剣な眼差しを携えた表情"に、クールな口調から確かな熱のこもった声色に、というような非常に繊細な演じ分けによって、牧野の真摯さを体現している。児童たちやその周りの大人たちとの関わりの中で見せる牧野の厳しさの奥にしっかりと優しさがあることを感じられるのは、松下の繊細な感情表現があるからこそで、松下の演技の力量を改めて感じさせられる。
■児童たちとの関わりの中で牧野も過去と向き合い、成長していく
放送情報【スカパー!】
放課後カルテ
放送日時:2025年5月17日(土)10:00~
チャンネル:日テレプラス ドラマ・アニメ・音楽ライブ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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