綾野剛⽥中麗奈の"即興の蹴り"を絶賛「『最高!』と思いましたね(笑)」 映画『星と月は天の穴』インタビュー

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俳優としてのお互いの印象を語る綾野剛と田中麗奈
俳優としてのお互いの印象を語る綾野剛と田中麗奈

――俳優として対峙してみてのお互いの印象を教えてください

綾野「本当に素晴らしいです。以前、ご一緒したことがありますが、毎回芯の強さを感じるんです。今回も矢添でどう生き抜こうか。拡声器になりきるからこその役者的迷いがあるなか、道を照らして示してくださいました」

田中「え〜。嬉しいな」

綾野「麗奈さんがいることで、矢添の心音が聞こえ始めた感覚があったんです。麗奈さんから出てくる感情表現、役に対しての誠実さや積み重ねてこられた結晶はもちろん、経験だけではない『現場で生まれるもの』を信じていらっしゃるところなど、表現が適切ではないのかもしれませんが、麗奈さんとのお芝居がただただ楽しかったんです。結局、僕が心地よくされていました」

――特にどんなところでその感情に至ったのでしょうか?

綾野「僕が(千枝⼦に向けて)長々としゃべるシーンがあるのですが、説明台詞を受けるってすごく難易度が高いんです。ですが、こちらが喋りたくなるムードを切らさず作り続けてくださるんです」

田中「あれは長い台詞で大変そうだった」

綾野「僕自身がノーストレスで、何回やっても『間違えることはないな』って感じられたのは、麗奈さんの出力はもちろんのこと、受けのお芝居の賜物です。麗奈さんのお芝居を感じて勉強になりました。本当に楽しそうに聞いてくれるんですよ」

田中「(笑)」

綾野「なぜ自分が喋れているのか理解できましたし、麗奈さんの合いの手があるからこそ、そのシーンが成立しているなと思いました。目の前で麗奈さんの芝居を浴びることができて幸せでした」

――あの空気感を作り出すには受け手も重要になるのですね

綾野「ただただ受けるふりもできるのですが、そこに見えないし聞こえない相槌があって僕に届いている。僕に伝わっている以上、映像にも残るはずです。それがあるからこそ、あのシーンがものすごく好きですし、この作品の象徴のひとつであるとも感じています。『圧倒的生命力感』って言うんですかね。一生敵わないであろうものをあの1シーンで見せていただきました。素晴らしいなと」

田中「嬉しい〜!」

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公開情報

映画「星と月は天の穴」<R-18指定映画>
12月19日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー
原作:吉行淳之介
監督・脚本:荒井晴彦
出演:綾野剛 咲耶 岬あかり 吉岡睦雄 MINAMO 原一男/柄本佑/宮下順子 田中麗奈
製作・配給 ハピネットファントム・スタジオ
(C) 2025「星と月は天の穴」製作委員会

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