小池徹平×屋比久知奈、『どろんぱ』での初共演の印象を語る「柱になってくれる存在」
俳優

――お二人が演じる役柄について、今の段階でどのように感じていらっしゃるのか、ぜひ教えてください
屋比久「私は唯一の人間役なんですよ。それには寂しさもありますし、"一人だけ普通の状態で、この世界ではしゃげるのかな?"とも思うんですけど、だからこそ楽しい瞬間もきっとあるだろうなと。爽子は娘をさがしに森へ入り、妖怪の世界に来ている女性です。作品として愛がテーマにあるんですが、妖怪たちがいるからこそ起きる騒ぎもあるし、逆に"子どもをさがす母"がいるからこそ動き出すこともある。その中で、ちゃんと自分の立ち位置やシーンの核を見つけて、そこに存在できる爽子でいられたらいいなと思っています。妖怪たちと過ごす時間のわちゃわちゃ感も、私自身が爽子として素直に楽しめたらいいなと。身を任せる瞬間や、その場に身を置く瞬間も含めて、唯一の人間を楽しみたいです」
小池「僕は煙の妖怪・烟々羅です。河童や座敷童子みたいな昔から語られてきた妖怪とは少し違って、創作された架空の妖怪という立ち位置がまず面白いなと思いました。そこがアイデンティティみたいなテーマにも関わってくる感覚があって。人間になりすまして爽子に取り憑く理由も、物語が進む中でだんだん明かされていくんですけど、最初は娘がいなくなった可哀想さへの同情だったものが、気づけば愛に変わっていく。妖怪としての生き方や心情の変化を、爽子との関係の中で描いていく役なのかなと感じています。爽子が自分の存在を人間として認めてくれることで、烟々羅自身も存在意義を見つけていくような。煙のような儚さも交えつつ、魅力的なキャラクターにしていただいた印象があるので、稽古で形にしていけたらと思っています」
――お互いの印象はいかがですか?
屋比久「安心感がすごくあります。オリジナル作品ということで、正直不安も大きかったんですけど、相手役が小池さんだと聞いたときによかったと思ったのが率直な気持ちで。実際にお会いしてもやっぱりよかったと思いました。私としてはついていきますという気持ちでいさせてもらっています」
小池「屋比久さんとは初めてなんですけど、どうしても『モアナ』のパワフルさの印象が強いですし、今回は歌が多い分、屋比久さんが歌で支えてくれる部分への期待も大きい。そこは安心しているところでもあって、ある意味、作品の柱になってくれる存在というか、僕自身が頼れる相手だなという感覚を、同じように持っています。夫婦としての芝居の部分も稽古で探っていくことになると思いますが、実際にお会いしたら、こちらの話もちゃんと聞いてくださってあたたかさがある。空気感が近い気がして、ワクワクが増えました。初めましてのキャストさんも多いので、これからが楽しみです」

――先日、初めて読み合わせをされたそうですね。実際に声に出して読んでみた感想と、末満さんからの印象に残った言葉があれば教えてください
屋比久「読み合わせをしてみて、『小池さん、やっぱりぴったりだな』という気持ちはより強くなりました。一方で私は、まだ自分がどういればいいのか固まっていないところもあるので、今日はまずナチュラルにやってみようと思って臨みました。末満さんから『特に前半は楽しくやっていい』というお話もあって、テーマ的に深いところがある一方で、パッと弾ける瞬間も多い作品なので、そこは思い切って試していきたいです。方向性を決めすぎず、いろんな引き出しを見つけながら、稽古の中で生まれるものを楽しみたいなと思いました」
小池「夫婦で一緒のシーンが多いので、後半に向かって物語の本質に迫っていく流れを意識しつつ、前半はコメディ要素が強めで、そのバランスは難しいところだなと。コメディに振りすぎて本筋を見失わないか、という不安もあるので、そこは末満さんに確認しながら進めていけたらと思っています。末満さん自身も初めてのキャストが多いとおっしゃっていたので、前半はワークショップみたいに、みんなの表現の幅を試す時間にもなるのかなと感じました。読み合わせでも、末満さんが他の役まで読み分けていて、もう見えているんだなと思う瞬間が多くて、より楽しみになりました」
――PVも拝見しましたが、キャッチーで賑やかな曲が多くて、作品全体の"お祭り感"が音から立ち上がってくる感じがしました。お二人は楽曲の印象をどう受け取りましたか?
屋比久「印象的な楽曲が多いです。ただ賑やかな曲だけじゃなくて、バラードもあれば、はちゃめちゃな曲もある。デュエットでしっかり語るミュージカルらしい曲もあって、いろんな色があるので、聴いていて飽きないと思います。いわゆる紹介ソングみたいな、その役ならではの楽曲もあって、役者としての色も役の色も出てくるのが楽しみです」
小池「結構、歌の中でお芝居としてのやり取りがしっかりあるんですよね。だから不安要素としては、大事な部分が歌の掛け合いの中で流れてしまわないようにしたい、というところです。もちろん、やってみなきゃ分からない部分もあるんですけど、歌での掛け合いが続く中で、お客さんが『今、なんて言ったんだっけ?』となる瞬間は、なるべく作りたくないなと、今日音源を聴きながら思いました。とはいえ、曲そのものはすごく良くて、どの楽曲もボリュームがしっかりあってちゃんとした楽曲として聴きごたえがある。音楽的にもかなり楽しめると思います」










