天海祐希が体現する、強さと背中合わせの脆さ...余命わずかの母親役に挑戦した「ラストプレゼント 娘と生きる最後の夏」

俳優

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病気のことを誰にも打ち明けられない明日香の変化に最初に気づく父親(平泉成)は、それとなく夏祭りに歩を連れて遊びに来るように誘う。蓮太郎、有里、事務所の後輩。来実(須藤理彩)の計らいによって、母娘はついに二人だけの時間を過ごす。

何が食べたいか聞くと「なんでもいい」と答える歩を「ちゃんと選ばないとダメだ」と叱り、家を出た理由を涙ぐみながら打ち明ける天海のまなざしは母親そのもの。笑顔を取り戻す娘と過ごす夏が儚い幸せだと知っているからこそ、心は引き裂かれるが、蓮太郎や会社の上司(松重豊)など心配はするが、詮索しない周囲の優しさにも気づき、やわらかな笑顔を見せるようになる。

明日香にバカがつくほどお人好しと言われる有里を演じた永作との激しい芝居の応酬も見どころであり、強さと背中合わせの脆さを表現した天海の演技は、たとえ生命が尽きても消えない眩しい光のようだ。回を追うごとに感動が増すストーリーを最終回までじっくり噛み締めてほしい。

文=山本弘子

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