――役柄の長い人生を演じるのは、連続テレビ小説ならではの経験ですね
見上「大河ドラマ『光る君へ』(2024年)で藤原彰子を演じたときは、23歳だったのに11歳の時点からスタートしました(笑)。そこで長い人生を演じる難しさを体感しましたが、人って急には変わらないもの。りんは直美との出会いや子供の誕生といった出来事の積み重ねで、少しずつ価値観が変わっていく。その『自然な変化』を丁寧に演じることを意識しています」
上坂「私はこんなに長い間同じ役を演じるのは初めてなので、今もずっと悩み続けています。先日、少し成長した直美を意識してリハーサルをしたら、監督さんに『貫禄が出すぎ』と言われてしまって(笑)。そのバランスの難しさを痛感しました」
――前作「ばけばけ」主演の髙石あかりさんは上坂さんの事務所の先輩ですが、上坂さんは何か言葉をかけてもらいましたか?
上坂「はい。発表会見の前日に髙石さんから『明日はあなたが主人公なんだから全力で楽しんできて』というメッセージをもらいました。バトンタッチセレモニーでは、長い撮影をやり遂げた先輩の背中が本当にかっこよく見えて、そのバトンをしっかり受け取って、次につなげたいと強く思いました」

――最後に、連続テレビ小説を毎朝楽しみにしている視聴者の方へメッセージをお願いします
見上「朝の15分をどう過ごすかで、その一日が変わると思います。そんな大切な時間に、『風、薫る』を見てくださる方々の心に、何か一つでも忘れがたい瞬間、忘れられないセリフを残せたらうれしいです」
上坂「私は小さいころから、連続テレビ小説を見ながら学校の準備をするのが日常でした。今度は自分が届ける側として、皆さんの背中を少しでも押せるような、温かくて優しい風を届けたい。どの世代の方にも楽しんでいただける物語なので、明治を懸命に生きたナースたちの冒険を、ぜひ半年間見守ってください」
撮影=大川晋児 取材・文=小田慶子











