劇団☆新感線×宝塚歌劇の初コラボ!礼真琴が退団公演で魅せた"鬼殺し"「阿修羅城の瞳('25年星組・東京・千秋楽)」

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「阿修羅城の瞳(’25年星組・東京・千秋楽)」                                         原作/劇団☆新感線「阿修羅城の瞳」(作・中島 かずき)  原作演出/いのうえひでのり
「阿修羅城の瞳(’25年星組・東京・千秋楽)」                                         原作/劇団☆新感線「阿修羅城の瞳」(作・中島 かずき)  原作演出/いのうえひでのり

©宝塚歌劇 ©宝塚クリエイティブアーツ

宝塚歌劇専門チャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」で9月5日(土)に「阿修羅城の瞳('25年星組・東京・千秋楽)」が放送される。劇団☆新感線と宝塚歌劇による初のコラボレーション作品として上演された本作は、2025年8月10日の東京宝塚劇場千秋楽をもって宝塚歌劇団を退団した礼真琴の退団公演を構成した2作品のうちの1作。退団公演は、ミュージカル「阿修羅城の瞳」とファンタジック・タペストリー「エスペラント!」の2本立てで上演された。

劇団☆新感線の代表作の1つである「阿修羅城の瞳」は、1987年に初演後、2000年、2003年に再演。2005年には映画化もされた。宝塚版では、劇団☆新感線の中島かずきによる原作、いのうえひでのりによる原作演出をもとに、潤色・上演台本・演出を小柳奈穂子が担当。新感線特有のケレン味あふれるダイナミックな世界観を、宝塚歌劇ならではの歌やダンス、華やかな舞台表現へと昇華している。そんな本作で礼真琴は、"鬼殺し"の病葉出門(わくらばいずも)を演じた。

物語の舞台は、人を喰らう鬼が跋扈(ばっこ)する文化・文政期の江戸。鬼を祓う幕府の組織「鬼御門」で"鬼殺し"と称された病葉出門は、5年前のある事件を機に鬼御門を離れ、鶴屋南北一座に身を寄せながら暮らしていた。そんな出門の前に現れるのが、暁千星が演じる謎の女・闇のつばき。5年前から記憶を失ったつばきと出門は、不思議な縁に導かれるように惹かれ合っていく。

やがて明らかになるのが、2人を結ぶ過去の因縁だ。出門が5年前に斬った鬼の少女と、現在のつばきがつながっていることが物語の核心となる。さらに、つばきは真実の恋によって鬼の王・阿修羅へと目覚める宿命を背負っていた。人と鬼、愛と宿命が交錯するなか、出門と阿修羅の避けられない対峙へと物語は突き進んでいく。

礼真琴の病葉出門で際立つのは、"鬼殺し"としての鋭さと、人としての揺らぎを同居させる芝居だ。スピード感のある立ち回りや江戸言葉を生かした芝居に加え、つばきへの思いを抱えながら過去と向き合っていく男の哀しさもにじませる。歌唱と身体表現を自在に生かしながら、アクションと人間ドラマを行き来する礼の表現力が、作品を力強く牽引している。

一方、闇のつばきを演じたのが暁千星。2025年8月に星組トップスターへ就任した暁にとって、本作はその直前に演じた重要な役どころの1つだ。記憶を失ったつばきの繊細さだけでなく、女盗賊としての強さ、出門に惹かれていく愛情、そして阿修羅としての激情まで、振れ幅の広い大きな感情を鮮やかに表現。ソロナンバー「恋の千年炎」では阿修羅となったつばきの情念を歌い上げる。なお、暁自身も宝塚歌劇公式プロフィールで「阿修羅城の瞳」の闇のつばきを「好きだった役」の1つに挙げている。

さらに、極美慎演じる安倍邪空(あべのじゃくう)が、出門と鬼御門をめぐる因縁の中心人物として、物語に緊張感をもたらす。出門、つばき、邪空の関係が交錯することで、恋愛だけではない物語の複雑さも浮かび上がってくる。

劇団☆新感線と宝塚歌劇という異なる魅力を持つ舞台芸術の初コラボレーションとなった「阿修羅城の瞳」。その中心で病葉出門を演じた礼真琴の、鋭い立ち回りから繊細な芝居まで、多彩な表現を堪能できる。宝塚歌劇の舞台で輝き続けた礼真琴の集大成ともいえる一作を、ぜひ放送で味わってほしい。

文=HOMINIS編集部

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