草笛光子×唐沢寿明、『九十歳。何がめでたい』で見せる丁々発止の掛け合い 頑固者同士が生む痛快な笑い

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©2024映画「九十歳。何がめでたい」製作委員会 ©佐藤愛子/小学館

唐沢も、近年は主演として作品を引っ張るだけではなく、物語を支えるベテランならではの役どころまで幅を広げている。2025年のドラマ『コーチ』では、悩みを抱える若手刑事たちを導く主人公・向井光太郎を演じ、2026年には30年にわたって日本版声優を務めてきた『トイ・ストーリー』シリーズの最新作『トイ・ストーリー5』でもウッディ役を続投。10月スタートの『真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA』では、主人公・猿飛佐助の人生を変える師匠・白雲斎を演じる。前に立って物語を動かすことも、相手の魅力を引き出すこともできる柔軟さは、『九十歳。何がめでたい』で草笛の芝居を受けながら、吉川という人物の可笑しさと人間臭さを膨らませた姿にも通じている。

頑固で歯に衣着せぬ物言いの作家と、暑苦しいほど一直線な編集者。ぶつかればぶつかるほど会話は活気を帯び、いつしかそのやり取り自体が2人にとって欠かせないものになっていく。草笛と唐沢の丁々発止の掛け合いを通して、本作は何歳になっても人との出会いによって日常が動き出すことの可笑しさと楽しさを痛快に描いている。「もうこれが最後」と何かを諦めかけている人にこそ、届いてほしい作品だ。

文=川崎龍也

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