溝端淳平が流浪の探偵に!本格的なアクションにも初挑戦の映画「破裏拳ポリマー」

これまでに「新参者」('10年)や、時代劇「立花登青春手控え」シリーズ('16年~'17年)など、ドラマや映画をはじめ数多くのヒット作へと出演を果たしてきた俳優の溝端淳平。彼は俳優業を行う一方で、バラエティ番組「誰だって波瀾爆笑」ではゲストとともにロケへと飛び出し、メイクアップブランド「エスプリーク」のキャンペーンモデルに起用された際には"男性から女性"へと変身を遂げるなど、自身が秘める可能性と向き合い常に挑戦し続けてきた。

しかしだからと言って、溝端の俳優人生が"順風満帆"かと言うと、そうとは言い切れない部分もあるだろう。溝端の芸歴を振り返ると、「第19回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリ&ボルテージ賞の受賞から始まり、その翌年である2007年にはドラマ「生徒諸君!」日下部和真役、「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」嵯峨和真役と、ヒットドラマへの出演が相次いだ。また2010年には「第33回日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞し、映画にドラマ、舞台と主演作を多く抱える人気俳優となったのだが、2014年にその輝きに影が差す出来事が起こった。声帯にポリープを抱えることになったのだ。

その年、溝端は蜷川幸雄演出の舞台「ムサシ」に、佐々木小次郎役として臨んでいた。持てる力を出し尽くし演技に取り組んでいた中、声帯にポリープができてしまい切除手術に踏み切った。その経験は溝端からすると、まさに青天の霹靂とも言うべき出来事だったに違いない。だが溝端はそこで悲観し立ち止まるのではなく、少しの休養をもって活動を再開。その後苦境に陥った経験を糧に、ひと回りもふた回りも成長を遂げたのである。

 

(C)2017「破裏拳ポリマー」製作委員会

そんな溝端が2017年に挑んだアクション映画『破裏拳ポリマー』では、先述したような経験から培ったある種の"泥臭さ"が滲んだ演技を垣間見ることができる。映画『破裏拳ポリマー』は'74年~'75年に放送された同名TVアニメを原作とし、タツノコプロ創立55周年を記念して制作された作品で、拳法"破裏拳"の継承者であり流浪の探偵・鎧武士が主人公。軍隊をも凌ぐ力を発揮することのできる、3体の盗まれた"ポリマースーツ"を取り戻すべく、鎧が紅のポリマースーツを身にまとい"破裏拳"を駆使して陰謀を食い止める物語だ。

溝端はこの『破裏拳ポリマー』で主人公の鎧武士を演じているが、本格的なアクションは本作が初めて。そのため撮影に至るまでには、本作の監督であり自身もまたスタントマン・アクション俳優でもある坂本浩一と、およそ4カ月に渡り格闘トレーニングを行った。そのトレーニングの成果はぜひ本作をご覧になって確認していただきたいところだが、鍛え抜かれた肉体や、普段の甘いマスクとは一線を画する"男臭い"表情からでさえ、そのことが溝端にもたらした変化の一端を感じることができるだろう。

他にも『破裏拳ポリマー』は、若手人気俳優の一翼を担う山田裕貴が出演し、神保悟志や長谷川初範らベテラン勢が脇を固めるなど、細部に至るところまで見る者を楽しませてくれる作品だ。実直に作品と向かい合い、新たな役者としての"顔"を見せた溝端の姿を、ぜひ本作を通して見届けて欲しい。

文=椋鳥

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放送情報

破裏拳ポリマー

放送日時:2019年2月3日(日)21:30~

チャンネル:東映チャンネル

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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