江口洋介福山雅治山本耕史...名優の"今"につながる瑞々しい演技が堪能できるドラマ「ひとつ屋根の下」

俳優

「そこに愛はあるのかい?」

平成ドラマの熱狂を全身に浴びた世代なら、このせりふに言いようのない懐かしさを覚えることだろう。

こちらは、フジテレビ月9ドラマ「ひとつ屋根の下」の"あんちゃん"こと柏木達也(江口洋介)の名ぜりふである。

令和だからこそ刺さるシーンが盛りだくさんの「ひとつ屋根の下」
令和だからこそ刺さるシーンが盛りだくさんの「ひとつ屋根の下」

1993年に放送され、最高視聴率37.8%を記録した本作。クリーニング店を開いた長男の達也は、婚約の報告をするべく、両親の死後バラバラになった次男の雅也(福山雅治)、長女の小雪(酒井法子)、三男の和也(いしだ壱成)、次女の小梅(大路恵美)、四男の文也(山本耕史)のもとを訪ね歩く。はじめは達也を拒絶していたきょうだいたちも、やがて心を開き、達也とともに暮らすが...。

主人公の達也を演じるのは、現在放送中のドラマ「タツキ先生は甘すぎる!」(日本テレビ系)に出演中の江口洋介だ。当時江口は、「東京ラブストーリー」、「101回目のプロポーズ」、「愛という名のもとに」とフジテレビの大ヒットドラマに立て続けに出演し、まさに頭角を現した時期だった。本作への出演が「俳優としてのさらなる飛躍」を決定づけたのは間違いない。

達也は、愚直なまでに人情味にあふれている。きょうだいが困っていればおせっかいを焼き、間違った道に進めば本気で止め、本気で怒る。そんな「これぞ主人公」と言えるキャラクターを体現する江口の演技は、「映像越しでも熱が伝わること」を見事に証明した。当時の視聴者が熱狂したのも、至極当然のことだろう。

達也(江口洋介)と雅也(福山雅治)の雪解けを2人がどう演じるのか?
達也(江口洋介)と雅也(福山雅治)の雪解けを2人がどう演じるのか?

また、酒井法子、いしだ壱成、大路恵美らきょうだいを演じる俳優陣も豪華だ。

福山雅治が演じる"チイ兄ちゃん"こと雅也は、達也とは対照的なクールな医学生。随所に"福山節"とも言える俳優・福山雅治特有のニュアンスがちりばめられているのが特徴だ。

どこかあどけなさを残しながらも、人々を惹きつける福山の色気はこの頃からすでに備わっており、「ガリレオ」シリーズ(フジテレビ系)や「ラストマン-全盲の捜査官-」(TBS系)といった近年の主演作とは一味違う、若き日の蒼い輝きを感じられるだろう。

このほか、映画・ドラマ界に欠かせない存在となった山本耕史が、文也を演じている点も見逃せない。

絵を描くことが好きな文也は、車いす生活を送り、きょうだいとも距離を置く難しい役どころ。心に影を落とした繊細な少年像を、当時16歳の山本が見事に体現している。

近年では、「花咲舞が黙ってない」(日本テレビ系)や「地面師たち」(Netflix)などで強烈な印象を残し、今秋には「俺たちの箱根駅伝」(日本テレビ系)への出演も控えている山本。八面六臂の活躍を知る今だからこそ、未知数の可能性あふれる演技が胸に刺さる。

もがきながら、笑いながら、泣きながら...魂を揺さぶるホームドラマ「ひとつ屋根の下」は、フジテレビTWOにて5月1日(金)に一挙放送される。

そこには"確かに"愛がある――。

文=浜瀬将樹

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