少女から母に。いつの時代も輝き続ける広末涼子の女優としての魅力

広末涼子といえば、ボーイッシュでキュートな女の子としてNTTドコモを筆頭にCMで大ブレイク。彼女を全国区にした「広末涼子、ポケベルはじめる」のCMは1994年、14歳のときのものだ。

1997年には竹内まりやプロデュースの「MajiでKoiする5秒前」で歌手デビューし、岡本真夜プロデュースの2ndシングル「大スキ!」で紅白に出場。1995年より始めた女優活動では、「ビーチボーイズ」「聖者の行進」など出演した連続ドラマで軒並み高視聴率を叩き出し、1999年には、高倉健主演の『鉄道員(ぽっぽや)』で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。主演を務めた『秘密』では日本アカデミー賞優秀主演女優賞とシッチェス・カタルーニャ国際映画祭で最優秀主演女優賞を獲得し、19歳で女優として頂点に君臨した。順調な活躍を続けるなか、リュック・ベッソン監督映画『WASABI』でジャン・レノと共演し、国際派女優へと向かうと思われた時期に結婚を発表し世間を驚かせることとなる。

■少女から大人の女優へシフトチェンジ

そんな広末が女優として再注目されたのが2008年。28歳のとき。この年出演した本木雅弘主演の映画『おくりびと』が、第32回モントリオール世界映画祭でグランプリを受賞。広末自身もヨコハマ映画祭最優秀助演女優賞を受賞した。翌年には映画『ゼロの焦点』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を獲得し、女優として完全復活を遂げる。結婚、出産と人生の大きなライフイベントを経験し、少女から大人の女優へのシフトチェンジに成功。そして、昔と変わらないかわいらしさを持ち続けながらも母親になったことで役の幅も広がり、同世代女性の共感を得ることができた。

■実話をベースにした『はなちゃんのみそ汁』で好演

映画『はなちゃんのみそ汁』(2015年/阿久根知昭監督)は、そんな広末涼子の母親としての姿が光る作品だ。乳がんで闘病する家族を描いた実話ベースの本作では、23歳の大学院生である主人公・千恵が、夫となる安武信吾(滝藤賢一)と出会うシーンから、34歳までを演じている。学生時代の千恵には、若い頃の広末を彷彿させるかわいらしさがあるが、がん発症以降はほとんど帽子をかぶったまま。抗がん剤治療をしている時期の丸坊主のシーンは衝撃的だったが、いつも明るい千恵をシリアスすぎずに好演している。特に、滝藤賢一とのかけあいは、コメディエンヌとしての片りんをうかがわせる。そして幼い娘に、「ちゃんと作る、ちゃんと食べる」という基本を伝える母の姿には、30代の母である広末のリアルも垣間見れる。

「広末涼子、ポケベルはじめる」の衝撃から25年、広末涼子も39歳。3人の子どもの母である彼女に、ようやくリアルが追い付いてきた。主演も助演もこなせる女優になった広末涼子。そのうち、朝ドラのお母さん役なんかをやってしまうのではないだろうか。少女、大人の女性、そして母。その時々で輝く広末は40代になってどんな姿を見せてくれるのか楽しみだ。

文=坂本ゆかり

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放送情報

はなちゃんのみそ汁
放送日時:2019年10月27日(日)22:30~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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