知念侑李中川大志のセッションも!映画「坂道のアポロン」の奥深い魅力

「坂道のアポロン」より
「坂道のアポロン」より

人気グループのメンバーとしても活躍する知念侑李、大河ドラマ「真田丸」の豊臣秀頼役などでブレイクした中川大志、マーティン・スコセッシ監督の映画でハリウッドデビューも果たした小松菜奈が出演。高校生の3人がジャズを通して絆を深めていく甘酸っぱくて切ない青春を描いた映画が『坂道のアポロン』(原作は小玉ユキによる人気漫画)だ。

1966年の長崎の佐世保を舞台に繰り広げられる物語にはまぶしくてキュンとするシーンが散りばめられている。若さゆえに伝えられない片思い、ジャズが繋いでくれた一生ものの友情。知念侑李と中川大志が約10ヶ月にわたって楽器を猛特訓したという今作の見どころとは?

「坂道のアポロン」より

(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館

■知念侑李と中川大志のジャズセッションの演奏とキラキラ笑顔に注目

単独での初主演映画となった知念侑李が演じるのは父親が亡くなり、横須賀から佐世保の親戚に預けられることになった内気な転校生、薫。中川大志が演じるのはケンカばかりしている屈託がない不良、千太郎。対照的な2人は仲良くなるはずもなかったが、クラシック好きでピアノを弾いている薫がクラスメートの律子(小松菜奈)の父が営んでいるレコード屋に遊びに行ったことがきっかけで、千太郎がジャズドラムを叩いているのを見て呆然。ボンボンにはスイングできないとバカにされ、「絶対、見返してやる!」と千太郎が叩いていたアート・ブレイキーの名曲「モーニン」のレコードをすぐに購入し、家で練習に励む。

やがて音楽を通じて2人の間に友情が芽生えるのだが、レコード屋の地下室や高校の文化祭で繰り広げられるセッションシーンはキラキラしていてジャズ初心者にも「カッコいい!」と思わせるほど魅力的だ。特に文化祭での約5分にわたる2人きりのセッションは見せ場で撮影は吹き替えなし。ピアノ初心者だったという知念侑李とジャズドラムは未経験だったという中川大志が特訓を重ねた成果が爆発している。

「坂道のアポロン」より

(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館

ちなみに千太郎と律子が慕う幼なじみ、淳兄としてディーン・フジオカも出演。知念侑李、中川大志とトランペットでセッションする場面も登場する。

■すれ違う片思いはピュアな青春そのもの

『坂道のアポロン』はみんなの恋がすれ違ってしまう甘酸っぱいシーンも満載。律子は幼なじみの千太郎に想いをよせているが告白できず、転校生の薫は律子に片思い。千太郎は千太郎で淳兄と一緒にいるお嬢様の女性に一目惚れしてしまう。3人が海でじゃれあうシーンや、傷ついた律子を見ていられず、薫が思わずキスしてしまうシーン、糸電話で話すシーンなど、その青春感にキュンとせずにはいられない。

「坂道のアポロン」より

(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館

そんなピュアな片思いや友情を際立たせているのは古き良き昭和を再現した佐世保のノスタルジックな街並みや懐かしいアイテムだ。練習スタジオがわりの隠れ家のような地下室や文化祭の素朴な雰囲気、ロックバンドが日本に普及する前の時代(千太郎が手伝いでドラムを叩くバンドはグループサウンズの曲のコピー)のムードにいつのまにかひきこまれていく。

メガホンをとったのは映画『ホットロード』などでおなじみの三木孝浩。青春映画としても音楽映画としても最初から最後まで楽しめる。

文=山本弘子

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放送情報

坂道のアポロン
放送日時:2020年1月27日(月)6:30~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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