「あさが来た」「なつぞら」「透明なゆりかご」(NHK総合)といったドラマ作品で知られる若手女優の清原果耶。透明感あふれる凛とした佇まいで人気を集めており、「NHK朝の連続テレビ小説のヒロインに抜てきされる日も近いのでは?」という声も聞かれる逸材だ。
大阪出身の清原は12歳の時に、新人発掘を目的とした「アミューズオーディションフェス2014」でグランプリを獲得。その後すぐにCM出演や、ファッション雑誌の専属モデルに抜てきされるなど、華々しいデビューを飾った。その後もドラマ、映画、CM、モデルなど広く活躍してきたが、2018年には広瀬すず、新垣結衣、永野芽郁、川口春奈など、過去に数々の人気女優を輩出してきた「全国高校サッカー選手権大会」の第14代「応援マネージャー」にも就任。順調なキャリアを積み重ねている。
若き演技派として将来を嘱望される清原だが、そんな彼女のまっすぐな"泣きの芝居"が注目を集めたのが、羽海野チカの同名コミックを、前後編2部作で実写化した映画『3月のライオン』である。清原は原作でも人気のキャラクター、ひなたを演じている。
ひなたは、孤独に生きてきた17歳のプロ棋士・桐山零(神木隆之介)を支える川本家三姉妹の次女で、頑張り屋、正義感にあふれる中学生という役どころ。『るろうに剣心』シリーズなどで知られる大友啓史監督は「オーディションで抜群に良かった」と感じたそうで、清原のことを「相手役の言葉にしっかり耳を傾けて、ひとつひとつのセリフを大事に言うことが出来る子」と評している。
インタビューでも「負けず嫌いなところは自分と似ていると思いました」と共通点を語っていた清原だが、喜怒哀楽の表情をあらわにすることが要求される、ひなたという役を演じることは非常に難しかったという。現場では、神木や倉科ら共演者をはじめ、大友監督らスタッフも彼女をしっかりと支えていたそうだ。
中でも、芯の強いひなたが涙を流しながら、激しく感情をあらわにするシーンが、前編と後編の両方のハイライトとして登場するが、そのまっすぐな姿は多くの観客の胸を打ち、強い感動を残した。この映画『3月のライオン[前編]』と『3月のライオン[後編]』は3月14日(土)に映画・チャンネルNECOにて放送される。
2020年1月30日に18歳となった清原は、高校卒業後は進学せずに、女優業に専念することを明言している。同年2月6日には、一般社団法人日本映画テレビプロデューサー協会が主催する「エランドール賞」の授賞式が行われ、新人賞を獲得した清原が出席。そこでは「18歳までは撮影が22時までしか出来ないという縛りがあったんですが、これからはそれがなくなるので、これからもお芝居と向き合い、どこかの誰かに届けられるような作品を作っていきたいなと心から思います」と決意を語っていた。そんな彼女の今後の活躍が楽しみだ。
文=壬生智裕
放送情報
3月のライオン[前編]
放送日時:2020年3月14日(土)19:00~
3月のライオン[後編]
放送日時:2020年3月14日(土)21:20~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
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