遠くを見つめる瞳に吸い込まれる...なにわ男子大西流星がドラマで見せた表現力

キラキラしたステージでキレのあるパフォーマンスを見せたかと思えば、関西のノリを活かしたトークでバラエティにも引っ張りだこな関西ジャニーズJr.のなにわ男子。昨年は、メンバー全員がドラマ「年下彼氏」や「メンズ校」に出演するなど演技にも力を入れており、"あざとかわいい男子"として知られる愛称"りゅちぇ"こと大西流星も俳優として今後要チェックの1人となりそうだ。

ジャニーズ事務所に入所してまもなくドラマ「スターマン・この星の恋」(2013年)に出演し、広末涼子扮するシングルマザーの息子役に抜擢された大西。ドラマ初出演ながら堂々とした芝居を見せ、注目を集めていた。そんな大西が今年、初の連続ドラマ単独主演にして、超絶妙な演技を披露し再び話題になっている。

ホームドラマチャンネルで7月に放送されるドラマ「夢中さ、きみに。」は、和山やまの人気コミックが原作で、個性的な男子高校生の日常を淡々と描く青春群像劇。大西扮する中高一貫校に通うミステリアスな高校2年生・林美良と、高橋文哉演じる中学時代にモテ過ぎたトラウマから同級生とコミュニケーションを絶つ"陰キャ"に徹する二階堂明の話を中心に、時系列を飛び越えて登場人物たちが交錯する。

「夢中さ、きみに。」に出演した高橋文哉

(C)「夢中さ、きみに。」製作委員会・MBS

普段は潤んだ子犬のような瞳と存在感のあるオーラで多くのファンを虜にしている大西だが、今回は違った。学校のベランダで干しイモを作り、障害物競走をすればくぐった網が体に巻き付くような常にマイペースな林をナチュラルに体現。学校の階段を数える姿をクラスメートに見られ「心に余裕のあるうちは、意味のないことをしていたい」と言い放ったり、後輩が林をモデルにした絵画で賞を取れず悔しがっていれば「絵の価値は描いた人が自分で決めるべきだ」とポソリと漏らしたり、絶妙な間合いで発する言葉が妙に心に響く。不可解な行動も後に伏線として回収されたりされなかったりで、とにかく一挙一動が気になってしまう。

また、目が合いそうで合わない、遠くを見つめながら話す林の瞳にもぜひ注目していただきたい。キラっと星が出てきそうないつもの大西の目は封印され、虚無を見つめるような脱力感。じっと見ていると、その黒目がちな瞳に吸い込まれてしまいそうな気持になる。気が付けば林に"夢中"になっているのだ。

アイドルである時は、自分の魅力を最大限引き出そうとするからこそ感じられる良い意味の大西の"あざとさ"。今回はその表現力、自己認識力を俳優として十二分に発揮している。原作に流れる独特な空気感を掴み、視聴者にハマり役と言わせることができた大西。今後はどんなキャラクターを演じるのか、非常に楽しみである。

文=津金美雪

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放送情報

夢中さ、きみに。
放送日時:2021年7月15日(木)3:00~
スターマン・この星の恋
放送日時:2021年7月29日(木)3:00~
チャンネル:ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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