濃厚なラブシーンも話題に!大倉忠義成田凌の演技に吸い込まれる映画『窮鼠はチーズの夢を見る』

大倉忠義と成田凌が共演し、"ここまでやる?"とドキドキするほど濃厚なラブシーンや2人のやりとりが女子たちをキュンとさせた映画『窮鼠はチーズの夢を見る』。原作は水城せとなによる人気漫画で、監督は『世界の中心で、愛を叫ぶ』『ナラタージュ』『リバーズ・エッジ』などで知られる行定勲。"切なくて苦しい"、"生々しくも美しかった"など、心に刺さったという声が多く寄せられた映画で大倉と成田が演じた役どころとは?視線1つ、表情1つで相手を思う心情を繊細に表現した2人の演技に思わず吸い込まれる。

■大倉が演じるのはモテモテで優柔不断なサラリーマン

大伴恭一(大倉忠義)の学生時代のニックネームは"流され侍"。その名の通り、誰にでも優しいが、恋愛受け身体質で女性からアプローチされると断れない。妻がいながら浮気し、会社の後輩からも想いを寄せられている。そんな大伴のふわふわした日常に突然入りこんでくるのが、大学卒業以来、7年ぶりに再会したゲイの今ヶ瀬渉(成田凌)だ。情熱的なキスをされ、一途な気持ちをグイグイぶつけてくる今ヶ瀬に、ストレートな大伴は「なんで俺が男となんか付き合わなきゃいけないんだよ!」と抵抗するが、やがて自分の中に今まで知らなかった快楽と感情が芽生えていく。

『窮鼠はチーズの夢を見る』に出演する大倉忠義
『窮鼠はチーズの夢を見る』に出演する大倉忠義

(C)水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

大倉が演じているのはひとことで言うと"罪な男"。無意識に思わせぶりな態度をとってしまい、相手を傷つけない配慮の末、結果的に傷つけてしまう。今ヶ瀬や女性たち、視聴者までもモヤモヤさせる煮え切らない男を悩ましい表情で好演している。愛されることしか知らなかった男が変わっていく様が描写されるストーリーの後半で大倉が見せた胸が締めつけられるような演技も見逃せない。

■成田が演じるのは愛するゆえに嫉妬し、苦しむ謎めいた男

大伴が"罪な男"なら今ヶ瀬は"魔性の男"。学生時代から大伴に片思いをし、卒業後、探偵になって大伴の妻に浮気調査を頼まれたことがきっかけで、恋心に再び火がついてしまう役だ。成田は今ヶ瀬を演じるに当たって「濡れた目を意識した」ということだが、大伴をじっと見つめる視線の破壊力が凄まじい。「心底、惚れるって、全てにおいてその人だけが例外になっちゃう、ってことなんですよね」というのは今ヶ瀬の名台詞。

(C)水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

いつまでたっても自分のことだけを見てくれない大伴に嫉妬し、苦悩しながらも、27才の誕生日にサプライズでプレゼントされたワインを子供のような表情で愛おしそうに抱きしめるシーンや、ソファーに横並びで座ってポテトチップスを食べながらテレビを見ているシーンは幸せな瞬間そのもの。人と一線を置く大伴さえも翻弄する一途さと猫のような気まぐれさを合わせ持つ今ヶ瀬を、成田がフェロモンたっぷりに演じている。恋愛受け身体質の大伴と恋愛至上主義の今ヶ瀬が交わすセリフも深い。性別を飛び越えて"愛すること"について考えさせられる映画だ。

文=山本弘子

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放送情報

窮鼠はチーズの夢を見る
放送日時:2022年1月29日(土)22:00~、2022年2月7日(月)1:15~ほか
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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