共感必至!福士蒼汰の涙に込められた、家族を大切に想う気持ち

昨年、俳優デビュー10周年を迎えた福士蒼汰。初の主演作「仮面ライダーフォーゼ」(2011年)に始まり、まっすぐな年下好青年を演じた「きょうは会社休みます。」(2014年)、死神代行の高校生・黒崎一護に扮した『BLEACH』(2018年)、古風で周囲から変人扱いされる内科医を演じた「神様のカルテ」(2021年)、そして今年2月には韓国ドラマのリメイク「星から来たあなた」で大学講師の仮面を被る宇宙人という役どころを演じるなど、これまでにさまざまな役柄にチャレンジしてきた。どんな時も真摯に役と向かい合う福士の演技には、見る者をドラマへと引き込ませる魅力がある。そんな中でも特に心を揺さぶられる作品と言えば、福士演じるごく普通の優しい青年と愛猫の旅を描いた『旅猫リポート』(2018年)だ。

『旅猫リポート』に出演する福士蒼汰
『旅猫リポート』に出演する福士蒼汰

(C)2018「旅猫リポート」製作委員会 (C)有川浩/講談社

2月22日(火)の"猫の日"に映画・チャンネルNECOで放送される同作は、人気作家・有川浩のベストセラー小説を原作にしたハートフルムービー。福士演じる悟と、とある事情から飼えなくなってしまった愛猫ナナ(声:高畑充希)による新たな飼い主探しの旅がメインストーリーだ。

もともとナナは野良猫で、悟が時々ごはんをあげ、それと引き換えに少しの"おさわり"が許される関係。そんな彼らが一緒に暮らすようになったのは、ナナが大けがをしてしまったことがきっかけだった。ある日、交通事故で倒れたナナの心の声を聞き、悟は助けに走る。病院に駆け込み、なんとか一命を取り止めたナナを見て、悟は「良かったなぁ」と言って涙を流すのだ。その時点で悟にとってナナはかけがえのない猫であり、友人であり、家族だったのだろう。

(C)2018「旅猫リポート」製作委員会 (C)有川浩/講談社

(C)2018「旅猫リポート」製作委員会 (C)有川浩/講談社

固い絆で結ばれた悟とナナは連れ立って、悟の小学生時代の親友や高校の初恋の相手など、ナナを引き取ると名乗りをあげた人物を尋ねていく。そこで回想として徐々に明かされるのは、悟の両親やかつての飼い猫・ハチといった今は一緒に暮らしていない家族のこと。愛おしそうに当時を振り返る悟からは彼の心優しい家族観が分かり、また同時に今の家族であるナナへの愛情が痛いほど感じられるのだ。

それは道中、悟がナナへ向ける穏やかな表情からも伺える。ナナを抱き上げた時の柔らかい視線に、ずっと一緒に暮らせない理由を思い出したような寂しさのある笑顔。ナナの幸せを願う気持ちと自分がずっと側にいたいという、相反する複雑な感情を福士が繊細に表現する。そして観る者に「やっぱりナナは飼い猫じゃなくて、悟の家族なんだな」と感じさせるのだ。

(C)2018「旅猫リポート」製作委員会 (C)有川浩/講談社

アクションやラブストーリーなど、福士の"ハマり役"はこれまで数多くあるが、彼の持つ優しくて愛情深い雰囲気に一番マッチしているように思う作品。ぜひこの機会に改めて堪能してみてほしい。

文=津金美雪

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放送情報

旅猫リポート
放送日時:2022年2月22日(火)18:50~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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