福士蒼汰が異星人役に挑戦!広末涼子主演のハートウォーミングなラブ・ファンタジー

10年ぐらい前に作られたドラマを改めて見てみると、現在、第一線で活躍する俳優たちの若かりし頃の姿や、まだ初々しい演技に新鮮な驚きがあるもの。7月29日(木)からホームドラマチャンネルで放送される岡田惠和脚本の「スターマン・この星の恋」は、2021年に放送されたドラマ「桜の塔」で警視庁の刑事を演じた広末涼子の2013年の主演作。福士蒼汰や小池栄子、有村架純、山田裕貴、木南晴夏、大西流星(関西ジャニーズJr.)といった今をときめくキャストも出演していたファンタジックなヒューマンストーリーだ。

「スターマン・この星の恋」より

(C)カンテレ/ホリプロ

本作で久々に連ドラ主演した広末は、富士山をのぞむ河口湖畔の田舎町に暮らすアラサーのシングルマザー・佐和子役。夫に失踪され、スーパーのお惣菜調理場で働きながら3人の男の子を育てている。住む家はあるし、子供たちはかわいいし、祖母(吉行和子)は子育てを手伝ってくれるし、スナックを経営する親友(小池)もいるが、いかんせん恋のときめきがない。そんなとき、町をさまよい歩いていた記憶喪失のイケメンの青年(福士)と出会い、ひとめぼれ。彼に嘘をついて自分の夫だということにしてしまう。「許せ、母もオンナだ」と言って息子たちに協力を求める佐和子は、清く正しいヒロイン像ではないが憎めない。その茶目っ気やたくましさ、恋する女性のかわいらしさを広末が体現している。

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星男と名付けた青年は心優しい性格で、佐和子の嘘をすっかり信じ、子どもたちの面倒も見てくれる。だが、ときどき人間離れした動きを見せ、何かが乗り移ったようにもがき苦しむことも。佐和子は彼が宇宙人かもしれないと疑うようになり、職場の同僚である重田(國村隼)や祥子(有村)も宇宙人の存在を信じ彼の正体を見極めようとする。果たして、星男は本当に宇宙からやってきた人なのか?そして、佐和子との関係はどうなるのか。

(C)カンテレ/ホリプロ

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同じ岡田惠和脚本で2020年に制作された「姉ちゃんの恋人」にも通じる本作。この日本にたくさんいる、「家族のために孤軍奮闘中の女性」を主人公に、職場や地域の人々との交流を描いていく。この町で佐和子の身に起こることは楽しいことばかりではないし、みんながみんな優しく接してくれるわけではないが、見ているうちにこの町の人々をすっかり好きになってしまう。そんなハートウォーミングな世界観と人間味あふれるキャラクターが魅力的だ。

福士蒼汰は撮影当時まだ20歳。「仮面ライダーフォーゼ」で主演デビューしてから2年後、朝ドラの「あまちゃん」にも出演し、イケメン俳優の代表格として知られるようになった頃だった。本作での役どころは、ヒロインにとってはかわいい年下の男であり、子供たちにも兄のように接してくれる優しい好青年かと思えば、後半では豹変して攻撃的になる展開も。実は悪役も上手い彼だけに、まるでジキルとハイドのような二面性のある演技が見どころだ。星男が超人的な力を発揮する場面では得意のアクションもこなし、初期作にして、今年、俳優生活10周年を迎えた福士蒼汰の魅力が詰まっている。

(C)カンテレ/ホリプロ

他にも、有村架純が「宇宙人に退屈な町から連れ去ってほしい」と願うちょっと危ない女子を演じ、そんな彼女に夢中の彼氏を映画『東京リベンジャーズ』(2021年7月9日公開)の山田裕貴が演じている。さらに、佐和子の長男役でなにわ男子の大西流星が出演。当時はまだ12歳だったが、既に演技の非凡な才能を発揮している。最近ではドラマ「夢中さ、きみに。」(ホームドラマチャンネルで放送中)に高校生役で主演するまでに成長した大西の子役時代の代表作としても注目だ。

文=小田慶子

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放送情報

スターマン・この星の恋
放送日時:2021年7月29日(木)3:00~
チャンネル:ホームドラマチャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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