磯村勇斗が演じる世話焼き男子の包容力がたまらない!幼馴染みの恋模様を描く映画『ういらぶ。』

無人島を舞台に「ニコニコ人生センター」というカルト集団のメンバーとして修行に励む男女3人を描いた『ビリーバーズ』(2022年7月8日(金)公開予定)で映画初主演を果たし、主人公のオぺレーター役を演じている磯村勇斗。今年は『ヤクザと家族 The Family』と『劇場版 「きのう何食べた?」』の2作品で第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、大飛躍の1年。ドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」ではヒロインの幼馴染み役を務め、映画『PLAN 75』も公開中。8月公開予定の『異動辞令は音楽隊!』では主演の阿部寛の部下役を演じるなど、今、最も注目を集めている俳優の1人だ。

そんな磯村勇斗が今から約4年前に出演したのが、星森ゆきもの人気コミックを実写映画化した『ういらぶ。』。メインキャストは平野紫耀、桜井日奈子、玉城ティナ、磯村勇斗で、4人は同じマンションの同じ階に住み、同じ高校に通っている幼馴染みという設定。平野紫耀演じる凛と桜井日奈子演じる優羽の初々しくて不器用すぎる恋を見守り、お母さんのようにアドバイスする蛍太を磯村勇斗が演じている。仲の良さを周りから羨ましがられる4人だが、撮影中も学生時代の仲間のような空気が漂っていたらしく、その関係性は映画のラストに流れる癒しのオフショットからも伝わってくる。さまざまな役柄を演じ分け、多面的な魅力を持つ磯村勇斗は、高校生役をどのように演じたのだろうか?

■親友の恋が心配で口を出さずにいられない"保護者体質"の高校生役

『ういらぶ。』に出演する磯村勇斗と玉城ティナ
『ういらぶ。』に出演する磯村勇斗と玉城ティナ

本当は優羽のことが好きで好きでたまらないのに、顔を見ると説教し、挙句の果てにはゴミ呼ばわりしてしまうドSな凛と、そんな凛のせいで謝ってばかりのネガティブ女子になってしまった優羽。「思っていることと逆のことを言ってしまった」と後悔し、凛が悶絶している姿をいつも見ている蛍太は、放っておけない性格。「そんなに好きなのによく毎日いじめるよな」、「こじれすぎ」と口を出し、「オカンか?」と凜に言い返されるのだが、2人の初恋の行方を見守る蛍太と暦(玉城ティナ)はまさにお母さん的ポジション。暦は暦で、オドオドしている優羽をいつも心配して世話を焼いているため、蛍太に「そんなんじゃ一生、彼氏できないよ」とツッコミを入れられている。

『きのう何食べた?』で磯村勇斗が演じたジルベールは素直になれない男子だが、本作ではもっと素直になるよう親友にアドバイス。世話焼きキャラゆえ、"人の心配ばかりしてるけど蛍太の恋は?"と視聴者が気になる存在だ。

■繊細さと私生活が見えないミステリアスさは磯村勇斗の持ち味かも

蛍太は気配り男子。凛が、高熱を出しながらも優羽のために学校に来た時には異変にいち早く気づき、恋のライバルが出現した時には「凛にはいい薬かも」と親友が変わるチャンスだと捉える。その優しさが向けられるのは凛だけではない。自分の気持ちに無自覚な優羽や暦も思いやっていることが磯村勇斗の視線や仕草、言い回しから伝わってくる。気弱そうに見えて芯が強い優羽と、勝気だが、実は乙女な面を隠している暦。その性格をライバルの和真(伊藤健太郎)に指摘された時にさりげなく「よかったね、暦。気づいてくれる人がいて」と声をかけるシーンは幼馴染み3人の本質を見抜いているからこそだ。保護者体質なのにうるさくならないのは、客観視するクールさと温かさを兼ね備えた絶妙の温度感を持つ俳優としての個性。敏感にアンテナを張っている繊細さも磯村勇斗の持ち味のひとつなのかもしれない。

文=山本弘子

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放送情報

ういらぶ。
放送日時:2022年7月3日(日)19:10~ほか
※7月8日(金)21:00~は本作ほか磯村勇斗の出演作を特集放送
チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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