堀口恭司那須川天心らが「RIZIN.10」に参上!

来たる5月6日、格闘技の国内最大規模のイベント「RIZIN」が2018年の第一弾大会として、マリンメッセ福岡で「RIZIN.10」を開催。国内外の猛者が集結する同大会のメインには、昨年大晦日にさいたまスーパーアリーナで行なわれたRIZINバンタム級王座決定トーナメントを圧倒的なスピードとパンチ力、そして極めの強さで制し、栄えある初代王者に輝いた堀口恭司が出場する。

堀口恭司

(C)RIZIN FF

堀口の強さのルーツは幼少期から学んだ伝統派空手にある。地元の空手大会では常に上位入賞。その後、自身が多感な時期に隆盛期を迎えていた「PRIDE」や「HERO'S」など国内の総合格闘技に魅せられると、高校卒業と同時に憧れの存在である山本"KID"徳郁のジム「KRAZY BEE」に弟子入り。持って生まれたセンスで空手家からMMAファイターへと変貌を遂げた堀口は、2010年5月に「修斗」の新人王決定トーナメントでプロデビューを果たす。ここで優勝を成し遂げたのを皮切りに以降も順調にキャリアを積み、2013年3月には修斗世界フェザー級王座を獲得。その勢いを駆って、さらなる高みを目指すべくMMAのメジャーリーグであるアメリカの「UFC」に殴り込んだ。

空手仕込みのステップから瞬時に間合いを詰めるファイトスタイルで「UFC」に"カラテ・キッド旋風"を巻き起こした堀口は、2015年4月にUFC世界フライ級王座挑戦のチャンスをつかむ。しかし、王者デメトリアス・ジョンソンの前に試合終了わずか1秒前、腕ひしぎ十字固めで自身初となる無念の一本負け。その敗戦を受け、堀口は2016年からはMMA先進国であるアメリカ・フロリダ州に練習の拠点を移し、より最強の頂に近づくべく自身の技術を研磨した。

2017年4月、アジア人初のUFC王者に最も近い男は、次なる主戦場として「RIZIN」を選択した。自身の進歩に手応えを感じながらも、「UFC」での限られた試合数にもどかしさを感じた堀口は練習の拠点をアメリカに置いたまま、 "逆輸入ファイター"として凱旋。まるで国内MMAシーン復興の狼煙をあげるかのようにKOと一本勝ちを量産し、多くのファンの歓声を集めている。

一躍「RIZIN」の牽引役となった堀口は、今回の「RIZIN.10」では元UFCファイターのイアン・マッコールとノンタイトル戦で対峙する。マッコールはRIZINバンタム級王座決定トーナメントでは2回戦敗退を喫するも、過去にはデメトリアス・ジョンソンと接戦を演じている実力者。このカード発表会見の席上、堀口はマッコールを「UFCという自分と同じ舞台で戦って結果も残しているし、尊敬している」と称賛を送ると同時に、「相手はバリバリの"レスラー"なので、自分の打撃には付き合わずに寝かしてくると思うけど、もちろん対応できる」と王者の風格を漂わせながら意気込みを語った。日本のMMAの歴史上、"パウンド・フォー・パウンド"(全階級を通して最も偉大な王者)の呼び声高い堀口が、2018年の初戦でも世界レベルのファイトを繰り広げてくれることだろう。

那須川天心

(C)RIZIN FF

また、「RIZIN.10」には"キック界の神童"那須川天心も参戦を果たす。天才的な打撃スキルとディフェンス能力を誇る那須川は、5歳の頃から空手をはじめ、小学校6年のときにキックボクシングに転向。中学卒業後の「RISE」でのプロデビューを秒殺KO勝利で飾ると、順調に連勝街道を突き進み、15年5月には弱冠16歳でRISEバンタム級のベルトを奪取した。

その後も国内トップ選手が集結したトーナメント「BLADE」の-55kgトーナメント優勝やISKAオリエンタル世界バンタム級王座奪取。さらにはムエタイのルンピニースタジアムの王者を撃破し、キックで敵なし状態となった那須川は2016年12月、今度は総合格闘家として「RIZIN」でデビュー。異なるルールでも勝利を重ね、いまや"格闘技界の大谷翔平"の名をほしいままにしている。 

昨年末の「RIZIN」ではキックボクシングトーナメントを圧巻のファイトで制覇。キック戦績を無傷の24連勝(19KO)に伸ばし、破竹の快進撃を続ける那須川は、今回の「RIZIN.10」にキックルールで登場。日本拳法をバックボーンに持つ総合格闘家、中村優作を迎え撃つことに。

多くの格闘家が"打倒那須川"を掲げる中、千載一遇のチャンスをつかんだ中村は、カード発表会見で「世界最強と言われている選手と試合ができるのは幸せなこと。ルールは違っても当たれば倒せる自信がある。僕の踏み込みは速い」と鼻息を荒くした。それに対して「那須川天心はもっともっと上を目指して戦っているというところを見せてKOしたい。いろんな団体のチャンピオンを倒して世界最強を証明したい」と那須川は堂々宣言。このまま19歳の天才ファイターが無敗をキープし、大きな野望に向けて邁進を続けるのか、注目が集まる。

そのほか、「RIZIN.10」には昨年大晦日のRIZIN女子スーパーアトム級トーナメント覇者の浅倉カンナ(vsメリッサ・カラジャニス)や、同じく大晦日にレジェンドファイター五味隆典から一本勝ちを収めた矢地祐介(vsディエゴ・ヌネス)らが参戦。昨年10月に続き九州では2度目の開催となる今回の「RIZIN」も、観る者の魂を震わせる熱闘が続出するに違いない。

文=鈴木佑

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放送情報

RIZIN.10

放送日時:2018年5月6日(日)14:30~

チャンネル:スカチャン1

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
※5月6日の放送(再放送含む)をご視聴いただくにはシリーズをまとめて視聴できるチケット(PPS)の事前申込みが必要です。

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