国内最大規模の格闘技イベント「RIZIN」が7月29日、さいたまスーパーアリーナで2018年の第2弾大会を開催する。今大会も魅力的なカードが並ぶ中、とくに注目が集まるのが「RIZIN」を牽引する元UFCファイターの堀口恭司(27歳)と、国内MMAのパイオニア「修斗」の世界フライ&フェザー級2階級を制覇した扇久保博正(31歳)による国内軽量級のトップ対決だ。両雄は2013年3月に修斗世界フェザー級タイトルマッチで対戦し、そのときは堀口が2Rにチョークスリーパーで勝利。約5年のときを経て、存在感を増した2人が大舞台で再び対峙する。
伝統派空手出身の堀口はMMAのメジャーリーグ「UFC」で"カラテ・キッド旋風"を巻き起こしたのち、昨年RIZINに逆輸入ファイターとして参戦。そして「RIZINバンタム級トーナメント2017」を制覇すると、今年5月6日の「RIZIN.10」(マリンメッセ福岡)では、元UFCファイターの難敵イアン・マッコールから戦慄の1R9秒KO勝利をスコア。空手仕込みのステップから繰り出す打撃を武器に、世界レベルのファイトで勝ち星を量産している。
一方の扇久保は幼少期から極真空手を学び、2006年10月にプロ修斗でデビュー。2007年にフェザー級新人王になったのを皮切りに、2011年4月に修斗環太平洋フェザー級王座、2012年5月には同世界王座を獲得。順調に修斗でキャリアを重ねるも、前述のとおり、そこにストップをかけたのが当時弱冠23歳の堀口だった。扇久保は無念の一本負けで王座陥落を喫する。
しかし、扇久保はその後「VTJフライ級トーナメント2014」を制覇すると、2016年4月には修斗世界バンタム級王座(現在はフライ級に階級名変更)を獲得し、修斗史上2人目の2階級制覇を樹立。さらに同年、世界各国の団体からフライ級王者が参戦した「UFC」の登竜門「The Ultimate Fighterシーズン24フライ級トーナメント」で準優勝を飾り、今回は満を持して「RIZIN」に初参戦。因縁の相手、堀口とのリマッチを迎える。
今回のカードの発表会見で、扇久保が「5年前に戦ったときは自分の戦い方ができなくて本当に悔しかった。そこからの5年はそれを払拭するために戦ってきたし、あのときと自分はまったく別人になってる。しっかり食って借りを返そうと思ってます」と並々ならぬ決意を見せれば、迎え撃つ堀口は「また戦えてうれしい。扇久保は寝技が得意な選手という印象。格闘技はタイミングなので、そのタイミングによって一本、KOで決めたい。チャンスがあればいつでもいきます」と、こちらも返り討ちにすべく気合充分。
リベンジに燃える扇久保と、「RIZIN」不動のエース・堀口によるマッチアップは、軽量級トップならではのスピーディーでスリリングな攻防になるのは必至。この5年で2人が歩んできた軌跡を踏まえながら、その激闘を見届けて欲しい。
文=鈴木佑
放送情報
RIZIN.11
放送日時:2018年7月29日(日)15:00~
チャンネル:スカチャン1
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
※7月29日の放送(再放送含む)をご視聴いただくにはシリーズまとめて視聴できるチケット(PPS)の事前申込みが必要です。
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