日本代表・馬場雄大にとってのウインターカップ「最も純粋なバスケを見られる」

12月23日(水)~29日(火)に東京体育館などで開催される「ウインターカップ2020」(第73回全国高校バスケットボール選手権大会)。男女各60チームがトーナメント戦で優勝を争い、J SPORTS 1~4で全試合が放送される。そんな冬を熱くする高校バスケの日本一決定戦に富山第一高で出場して現在、オーストラリアのプロチーム、メルボルン・ユナイテッドに所属する馬場雄大が当時の思い出や、自身の今後などについて語った。

――ウインターカップとは、馬場選手にとってどんな大会でしたか?

「高校バスケに取り組む上での最大の目標でしたね。大学のスカウトなども見に来ますし、結果を出すことが未来へとつながる大会でした。でも、試合は無我夢中でがむしゃらに楽しみました。大学やプロになると、バスケ以外のこともいろいろ考えなければなりませんが、高校時代はバスケだけに集中していたので、ある意味、最も純粋なバスケットボールを見られるのがウインターカップだと思います」

(C)Melbourne United

――ウインターカップへは富山第一高で2年時と3年時に出場されましたが、感じられたことは?

「初出場した2年時と、最後の大会となった3年時とも初戦で敗れてしまい、全国のレベルの高さを感じました。強豪校はチームとしてのスカウティングもしっかりしていましたし、抑えるべきところはきっちり潰し、監督の考えを忠実に遂行していましたね」

――ウインターカップで印象に残っている試合はありますか?

「3年時に負けた後、東京に残って見た、明成(宮城)と福岡大附大濠の決勝戦は印象に残っています。中学時代の後輩である明成の(八村)塁が初めてのウインターカップ出場で優勝し、素晴らしい活躍でした。また、年代別の日本代表で一緒にプレーした、大濠の杉浦(佑成)と青木(保憲)が負けて悔しい姿を見たのも印象に残っています。彼らとは一緒に筑波大へ進むことが決まっていたので、この悔しさをバネに大学では日本一になろうという思いが強くなりました」

(C)Melbourne United

――今年、ウインターカップに出場する選手たちにエールをお願いします。

「コロナ禍で日本も世界も大変ですが、スポーツは人に力を、活力を与えるものだと思っています。ウインターカップに懸ける思いや、自分の夢に懸ける思いは、見ているファンの人に必ず伝わり、魅了できると思います。自分たちには、そういう力があるんだということを自覚して、試合の瞬間、瞬間を楽しんでほしいですね」

――馬場選手自身は今季、オーストラリアのメルボルン・ユナイテッドに移籍しましたが、練習状況や生活環境はいかがですか?

「1月中旬予定のリーグ戦開幕に向けて練習を積んでいます。日本とは同じところがなく、全部違いますが、ハイレベルで毎日刺激がありますね。こちらでの生活でストレスは全く感じません。食事は自炊をしていて、シーフードのエビやサーモンを焼いたりして食べています。一番好きな味噌汁は常に作り置きしてありますよ」

(C)Melbourne United

――現在25歳の馬場選手、今後のバスケットボール人生の目標は?

「高校生の頃から憧れていたNBAプレーヤーになることが夢です。夢は、気付いたら叶っていたということはないと思います。成功をイメージして、夢の実現から逆算して何をしていくのかが大事。オーストラリアリーグは、NBAプレーヤーになるための1つのステップだと思っているので、ここでの活躍が来年以降の自分の未来につながってくると思います。ただプレーするだけではなく、結果にこだわり、時間を大切にして、バスケットボール選手としても、1人の人間としても一回り大きくなった姿を、オーストラリアリーグを経て見せたいと思っています」

馬場雄大(ばば ゆうだい)プロフィール

1995年11月7日生まれ。富山県富山市出身。元日本代表選手だった父の影響でバスケットボールを始め、富山第一高から筑波大に進学。在学中からBリーグのアルバルク東京でプレーし、新人王を獲得するなど活躍した。2019年9月にNBAのダラス・マーベリックスと契約し、傘下のテキサス・レジェンズでプレー。2020年7月にオーストラリアのメルボルン・ユナイテッドへ移籍した。身長198㎝、体重90㎏のスモールフォワード

文=田口裕(エンターバンク)

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放送情報

高校バスケ ウインターカップ2020
放送日時:2020年12月23日(水)8:55~ほか
チャンネル:J SPORTS 1ほか
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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