北京五輪の活躍からさらなる高みへ!宇野昌磨鍵山優真ら日本勢が挑む世界最高峰の戦い

宇野昌磨(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)
宇野昌磨(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)

Photo by Naoki Morita/AFLO SPORT

2月20日に閉幕した北京五輪。各競技で熱戦が繰り広げられたが、フィギュアスケートも日本勢が大いに活躍を見せた。開幕早々に行われたフィギュアスケート団体は銅メダルで、団体では初のメダルを獲得。その勢いのままに男子シングルで初出場の鍵山優真が銀メダル、宇野昌磨が銅メダルを掴んだ。前人未到の4回転半に挑んだ羽生結弦は惜しくも転倒したが、挑戦を貫き4位に。女子シングルもロシア勢に割り入り、坂本花織が銅メダルで表彰台に上がった。悔しさと喜びとそれぞれの思いを胸に、4年に一度の挑戦は幕を閉じた。

ステップアップに期待がかかる坂本花織(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)
ステップアップに期待がかかる坂本花織(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)

Photo by Naoki Nishimura/AFLO SPORT

より一層注目を集めているフィギュアスケートだが、五輪を含む特別なシーズンとなった今季の締めくくりに、再び世界最高峰の戦いが繰り広げられる。それが3月21日(月)からフランス・モンペリエで開催される「ISU世界フィギュアスケート選手権2022」(J SPORTSにて3月28日より全種目・全滑走放送)だ。

五輪・グランプリファイナルと並ぶ"フィギュアスケート3大大会"の一つである今大会は、国際スケート連盟が主催しフィギュアスケートの世界一を決定する選手権。各種目の出場枠は各国最大3名および3組で、この大会の成績によって翌年の世界選手権や、五輪がある場合は五輪の出場枠も決まる。そのため出場選手たちは通常の大会以上に重要な役割も担っているのだ。

鍵山優真(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)
鍵山優真(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)

Photo by Naoki Morita/AFLO SPORT

今回の日本の代表選手は、男子シングルに宇野、鍵山、友野一希、女子シングルに坂本、樋口新葉、河辺愛菜、ペアに三浦璃来・木原龍一、アイスダンスに村元哉中・高橋大輔(※「高」は正しくは「はしご高」)となった。五輪直後の大会とあって、メダリストたちには当然ながら高い期待が寄せられる。

まさしく新星と呼ぶにふさわしい鍵山は、初出場の五輪でも伸びやかな滑りと負けん気の強さで堂々たる演技を披露。フリー後のキス・アンド・クライでは、二人三脚で歩んできたコーチである父と瓜二つの笑顔を見せた。勢いに乗る若きエースに注目したい。2大会連続出場かつメダル獲得と素晴らしい成績を残した宇野。ショートでは質の高いジャンプやスピンを見せて自己ベストを更新し、前大会からの成長を感じさせた。フリーでは4回転4種5本の高難度構成に挑み、ミスはあったものの攻めの演技を貫いた。現状に満足せず自身を冷静に見つめ、さらなる高みを目指している。

女子シングルで銅メダルの快挙を達成した坂本は、持ち味であるダイナミックなジャンプやスピード感のある滑りを武器としている。女子も4回転時代に突入する中で、坂本らしい強みを生かした質の高い雄大なスケーティングを見せる。2度の五輪を経て進化を遂げてきたが、次なる舞台ではさらなるステップアップとなるか。

三浦璃来・木原龍一(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)
三浦璃来・木原龍一(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)

Photo by Naoki Morita/AFLO SPORT

五輪で7位入賞と健闘し、団体の銅メダルにも貢献し今季大躍進を見せた"りくりゅう"こと三浦・木原ペア。2019年に結成したばかりで身長差や年齢差はあるが、息ぴったりの楽しそうな演技は見る者を笑顔にしてくれる。まだまだ走り続ける2人が、昨シーズンの世界選手権10位からどこまで順位を上げてくるか楽しみだ。

そして、惜しくも五輪出場権を逃したアイスダンスの"かなだい"こと村元・高橋ももちろん大注目だ。1月のISU四大陸フィギュアスケート選手権では日本勢初となる銀メダルを獲得。世界にその存在を知らしめた素晴らしい成績でさえ悔しさを見せ、表彰台の中央に立ちたいという闘志を燃やす。彼らの背中を見て、シングルだけでなくアイスダンスやペアに憧れる次世代がきっと続いていくだろう。

村元哉中・高橋大輔(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)
村元哉中・高橋大輔(※写真は「全日本フィギュアスケート選手権2021」)

Photo by Naoki Morita/AFLO SPORT

注目選手の多い世界選手権だけに、華麗で熾烈な上位争いになることは間違いない。北京五輪から未来へ続く、日本人選手のメダル獲得にますます期待が高まる。

文=中川菜都美

この記事の全ての画像を見る

放送情報

ISU世界フィギュアスケート選手権2022
放送日時:2022年3月28日(月)12:00~
チャンネル:J SPORTS 4
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物