プロ野球界の記録に挑む内川聖一らに注目！

3月30日(金)にプロ野球公式戦が開幕！今年の意気込みをソフトバンクで活躍中に内川聖一選手に直撃インタビューした。

－今季期待されている記録「2,000本安打」は意識されていますか？

本来ならば去年通過しなければいけなかった数字だと自分では感じていますし、打席に立つ限り10割打ちたいと思っているので全く意識していません。名球会会員の方々を見て、「あ、俺すごいところに入っちゃうな」って思うくらいです(笑)。

－今ご自身の中にある目標とは？

もちろんチームの日本一があってこそですが、年齢を重ねた中でもう1回、「首位打者」などのタイトルを取りたいなって気持ちも段々強くなってきました。

－チームの強さの秘訣は？

皆が現状に満足しないところだと思います。開幕前からレギュラーを確約された選手もさらに力をつけなきゃいけないって意識を高めています。
工藤公康監督も1月の全体ミーティングで、「今年日本一になっても、結果的に"2連覇"になるだけ」と話していました。去年の成績は今年始まる時点では関係ないんですよね。どこのチームも0勝0敗から始まるし、個人的には打率もホームランも打点も0から始まりますから。

－ソフトバンクは練習設備や選手へのフォローなどが手厚いそうですね。試合後、選手専用携帯にデータが送られてくると聞きました。

自分の感覚が残っているうちに見られるのはありがたいですね。「ボールだと思ったのに意外とストライクだな」といったズレもすぐ修正できますし。 ホテルまで帰るバスの車内で、僕は今宮健太と松田宣浩と並んで座るのですが「ねえ、まっちゃん、あの場面どう思った？」「あのピッチャーどうやったら打てるのかな？」とか話したりしていますよ。

－他球団で注目している選手はいますか？

自主トレを一緒にやっている鈴木誠也。去年ケガで離脱して、今年は復活の年だって言われていますが、彼ならもっと球界を引っ張っていける力があると思います。

－同年代で意識している選手は？

同い年の選手で、オリックスの中島裕之、巨人の内海哲也、亀井義行。'09年のWBC出場時に、野手で僕と、中島、亀井、片岡治大(当時は巨人、'17年に現役を引退)が最年少だったんです。それで、僕、亀井、片岡の3人は勝手に僕らの中で「チームB」だって言ってたんです。僕らはしっかりレギュラーのバックアップをしようって。バッティングも一番最後に3人でやったりしていました。
残念ながら片岡が昨季引退して、僕自身も現実に引退する歳になってきてるんだなという気持ちと共に、なるべく長く現役でいたいって気持ちにもなりました。

－話は変わりますが、実は4月からBSスカパー！で「グラゼニ」のアニメが始まるんです。

「グラゼニ」読んだことありますよ。プロ野球選手の現実をリアルに描いてるなって思いました。僕らはお金だけにこだわって野球をやっているわけではないですが、やっぱりお金ってシビアな問題で、クビになるかならないかという危機感や、結果を出さないと、という気持ちはあります。

－契約更改で、年俸が上がると嬉しいですか？

嬉しいですよ、やっぱり。選手として評価されたってことですからね。若い頃から、「このくらいの年俸になるとプロ野球選手みたいだな」とか、「うわー！ 1億超えた」とか、その後2億になって、3億になって...って、年俸で"プロ野球選手になったな"と感じたりもします。

－それでは最後に改めて、今季の意気込みをお願いします。

「レギュラーで開幕スタメン」だって言われていて、若い頃だったら喜んで勢いをつけられたのが、この歳になると考えることもいっぱい。重い荷物を一つ背負ったなって気持ちになっていますが、開幕の日にしっかり合わせられるように調整しています。今季はケガをせず、いつ試合に来てもらっても、僕が元気にプレーしている姿を見てもらえるように頑張ります。

うちかわ・せいいち●'82年生まれ、大分県出身。ケガに苦しんだ昨季、CSでの4試合連続本塁打など勝負強さを発揮し、チームを日本一に導いた。2,000本安打まであと25本。

撮影＝菊野輝之(内川聖一)　「スカイA スタジアム 阪神タイガース公式戦」©阪神タイガース　「Ｆｕｎ！ＢＡＳＥＢＡＬＬ！！」2018©YOMIURI GIANTS

※この記事はヨムミル！ONLINEの転載になります。

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