モーリー・ロバートソン「有料放送にお金を払う人とそうでない人の考え方の差が広がる」

BSスカパー!で放送中の「水曜日のニュース・ロバートソン」をはじめ、報道番組や情報番組に引っ張りだこのモーリー・ロバートソン。自身のルーツのひとつであるアメリカや海外のニュースを解説する時の鋭いコメントが好評だ。そんなモーリー・ロバートソンにプライベートでのスカパー!の楽しみ方を教えてもらった。

「スカパー!には、もちろん加入しています。自宅で自分の番組をチェックすることもありますし、ドラマやドキュメンタリーなども...。最近はなかなか視聴するためのまとまった時間が取れませんが、ドラマにハマって、徹夜してワンシーズンを一気に見たこともあります。その翌日は大変でしたよ。寝不足で唇が炎症になるわ、咳が止まらないわで(笑)」

ドラマはやはりアメリカの作品を。 「HOMELAND/ホームランド」や「24 ‒twenty four‒」のように、主人公がテロの脅威に立ち向かう、政治を交えたサスペンスを見てきた。

「ここ数年で最先端を行っているなと感動したのは、『スタートレック ディスカバリー』。とにかく内容がぶっ飛んでいるんです。まず主人公が黒人女性でマイケルという名前。未来の話だから、多様性が今よりさらに進んでいて、人種も性別も関係ない。そんな中、マイケルたちはクリンゴン人と戦争状態になる。50年以上続いてきたこのシリーズのすごいところは、架空の異星人の言葉であるクリンゴン語を、本当に作ってしまったこと。そこに、ハリウッド映画で日本人のキャラクターなどをいいかげんに描いてしまったことへの反省があるんです」

DJとして音楽活動もしているだけに、MTVで流れるミュージックビデオやCNNのニュースは常にチェックしている。

「グラミー賞やアカデミー賞の授賞式にも"アメリカの今"が見えますよね。アメリカは民主主義の国だけれど、ずっと揺れ動いている。アカデミー賞授賞式で候補者に黒人がいないことでボイコットが起きたり、過去の失言で司会者が降板させられたり...。日本から見ると『過敏すぎない?』とも思える動き方をしていて、それがウオッチできるのも面白いと思いますよ」

海外の番組では、日本の地上波放送が伝えない世界の潮流が見えてくるという。

「地上波を見てきた人がアメリカの番組を見ると、戻れなくなるんじゃないかな。これからは、無料放送だけを見る人と有料放送にお金を払う人との考え方の差が広がっていくと思います。良質のコンテンツになかなか出会えない時代だからこそ、知識や発見がほしい人は自分で番組の価値を見定めて買うことが必要ですよね」

文=小田慶子 撮影=下田直樹

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放送情報

水曜日のニュース・ロバートソン
放送日時:2019年12月4日(水)21:00~
チャンネル:BSスカパー!
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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