女流棋士の世界、香川愛生女流三段、山口恵梨子女流二段の素顔と将棋への想い

■将棋を広めるために女流棋士に、攻める大和撫子

そして、山口恵梨子女流二段、28歳。"えりりん"の愛称で、大盤解説の聞き手やイベントなどで引っ張りだこだが、彼女は「将棋を広めるために女流棋士になった」と公言する。女流棋士になる決意をしたのは6歳の時。あるプロ棋士との出会いからだった。将棋好きだった親は娘の決意に喜び、テレビもゲームも禁止して将棋の英才教育を施した。

しかし、小学校の高学年になると、自分の決意に迷いを感じ、1年間考え抜いて、女流棋士の育成機関に入会。16歳で女流棋士となり、女流棋士の強化のための大会、白瀧あゆみ杯争奪トーナメントで2年連続準優勝を果たし、果敢な攻め将棋で「攻める大和撫子」と呼ばれるようになるが、タイトル挑戦は今も届いていない。「自分は将棋の普及をしたいが、強くないと説得力もない。一番を目指す勉強を常にし続ける」と語る。

山口女流二段はポケモン好きで、棋士の間で作られた将棋棋士ポケカ部の副部長に就任。また、昨年から連載漫画「えりりんの女流棋士の日々」の主人公になるなど、多方面から将棋のアピールを行っている。今年5月には、YouTubeチャンネルを開設し、「初心者がアマ初段になるため」の講座をスタートさせた。

■2人の素顔から、女流棋士の世界を垣間見る

番組では、VTRで2人の秘蔵写真や映像を駆使しながら、日々の活動と歩みを紹介。スタジオでは、それぞれのターニングポイントを深掘りする。子供の頃、自分を「オレ」と呼び、男子と毎日ケンカし、高校生まで男子のような格好をしていた香川女流三段が、"変身"してファッションやメークを意識するようになったのは、なぜなのか。その変身の後に、成し遂げた快挙までを取り上げる。

一方、6歳でプロ棋士と出会った山口女流二段を、「女流棋士になる」と決意させたものはなんだったのか。子供時代、実は「人と競うのが苦手」だったという彼女が、女流棋士となり、果敢な攻め将棋が得意となって「攻める大和撫子」と呼ばれるようになるまでに変わった理由に注目だ。厳しい勝負の世界に身を置く彼女たちが、そこまで打ち込む「将棋の魅力」を明らかにしていくとともに、女流棋士の日常や収入のこと、今後の目標や結婚についても迫る。

将棋に打ち込む2人の女流棋士、香川愛生と山口恵梨子。彼女たちの姿を通じて、これまでなかなか知ることができなかった、女流棋士の世界に目を向けてみてほしい。

文=渡部壮大

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放送情報

津田大介 日本にプラス スペシャル
放送日時:2020年6月28日(日)10:00~
チャンネル:テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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