岩井勇気が語る、「今までのゾンビものにはない始まり方」と感じた明るくPOPな青春ゾンビアニメ「ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~」<岩井勇気の推しアニメ>
- タレント・芸人
- 2024.11.28
様々なアニメ作品に精通しているハライチの岩井勇気さんが「大人にこそ観てほしいアニメ作品」を紹介するこの企画。今回は、12月1日(日)アニマックスにて放送されるTVアニメシリーズ「ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~」を紹介。入社3年目のブラック企業で身も心もすり減らす天道輝/アキラ(声:梅田修一朗)が、憧れの経理・鳳さんへの恋もままならず、絶望的な毎日を繰り返していたある日、突然、街でゾンビ・パンデミックが発生。予期せぬ事態によって仕事から解放され、本来の自分を取り戻したアキラが、ノートに「ゾンビになるまでにしたい100のこと」を書き、その実現のために奔走する姿を描く、パニック・サバイバル・ストーリーだ。"ゾンビもの"でありながらも、明るくポップな作風が魅力の同作について、岩井さんに語ってもらった。
■ゾンビが蔓延するやばい世界で少しだけワクワクする、そんな感情がある
作品の冒頭では、主人公のアキラがブラック企業に就職してから、少しずつ「生きる屍」になっていく過程をモノクロの暗い映像で描いています。少しずつ彼の世界から色が失われていくといった演出で、「今までのゾンビものにはない始まり方だな」と感じましたね。そんなアキラの前に突然、ゾンビが現れたことで、彼の世界に色が復活し、自分らしさを取り戻していく様子がわかる、というアニメーションらしい表現がすごく良かったですね。ゾンビたちの血の表現も、赤だけでなく、ピンクや水色といったカラフルな色合いなのも、すごくポップでいいですよね。
「世界がゾンビにあふれて、世界崩壊しないかな」って、誰しも考えてしまうことじゃないですか。僕も遅刻した時に思ったりするんですけど。あと、何だかとんでもないことに世界がなりつつあるけれど、「100パーセントやばい」とは思っていなくて、どこか数パーセントちょっとワクワクしてるような感じって、みんなあると思うんですよ。その気持ちをうまく作品に落とし込んでいるのが、すごくいいなと思いましたね。
基本的にゾンビものって、遠くのバッドエンドに向かってる感じがするじゃないですか。「ああ、結局この世界は元には戻らないしな」みたいな。だから、陰に入っていってしまう物語が多いんですけど、「ゾン100」は明るくていいですよね。ホラーやスプラッターは、あまり得意なジャンルではないんですけど、その中でも面白く観ることができたのは、作品が持つ明るさからかなと思います。そして、ちゃんと停電していたりと、ファンタジーが入りすぎていないのもよかったですね。
ゾンビ・パンデミックが起こり、世界が一変していく中で、ようやく明るく前向きな本来の自分を取り戻していくアキラの前には、ゾンビ以外の生存者も現れます。ビールを調達しに行ったアキラがコンビニで出会った三日月 閑/シズカ(声:楠木ともり)は、最初、不思議な感じのするキャラクターだな、と感じましたね。家柄の良い家に生まれているけれど、満たされていない部分を抱えているという人物がメインどころにいるのが、すごくいいなって思いました。そして、アキラの大学時代の友人・竜崎憲一朗/ケンチョ(声:古川慎)も、すごくいいキャラクターですよね。サラリーマンとして、良い会社に就職して、イケイケだけど、アキラのことをバカにすることもなく、根が明るい感じがすごく好きです。特に古川さんの演技が、メンタルもマッチョな感じのケンチョにぴったりでした。
この作品は、前半はゾンビ世界でのロードムービー、第10話からはアキラの実家がある村を舞台にしたヒューマンドラマの構成で物語が展開していきます。久々に再会したアキラと父親の関係は、ちょっとぎこちないところがあるんですよね。僕の家はそうではないのですが、家族とコミュニケーションが取りきれない状態で上京してきた芸人を結構見てきていて、地元にいる家族から「じゃあ行って来い」や「頑張って来い」みたいに東京に送り出してもらうことがなかった芸人たちって、こういう感じなんだろうなと思いましたね。
放送情報【スカパー!】
ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~
放送日時:2024年12月1日(日)6:30~
チャンネル:アニマックス
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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