ミッツ・マングローブ大槻ケンヂプチ鹿島が語る「ある種別次元」の70~80年代アイドル

写真左から大槻ケンヂ、プチ鹿島、ミッツ・マングローブ
写真左から大槻ケンヂ、プチ鹿島、ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ、大槻ケンヂ、プチ鹿島が、10月30日(土)、31日(日)にBSスカパー!で放送される「#なつエモ!」に出演する。

同番組は、スカパー!で11月に開催する70年代から90年代の番組を特集する一大企画「スカパー! なつエモ天国TV」をより楽しむために、3人が懐かしの時代を振り返りながら当時の魅力を語り合うバラエティ。アイドル、ドラマ、アニメ、女子プロなどさまざまなジャンルを掘り下げながら、当時の思い出も告白。また、ゲストとして松本明子、浅香唯が登場する。

今回、収録を終えたミッツ・マングローブ、大槻ケンヂ、プチ鹿島の3人にインタビューを行い、収録の感想や70年代から90年代の魅力などについて語ってもらった。

――収録の感想を教えてください。

鹿島「とにかく楽しかったですね。こういう仕事を毎日したいですね(笑)でも、本当に『70年代から90年代って、最近また来てるな』って思うんですよ。というのも、自分のラジオ番組でも80年代の曲をかけるとメールやSNSで盛り上がったりしますし、80年代のトップテンのランキングを振り返るコーナーでは、営業マンの人から『(気になって)車から降りられないから困る』というようなうれしいクレームをいただいたりして、熱量がすごいんです!」

大槻「僕もすごく楽しかったです。"懐かしい"っていうのは、意外と未来に向いているというか、脳が活性化するんですよね。過去を振り返ることによって、明日への活力がみなぎってくる。今日はビシビシその感覚を得て、うれしかったです」

ミッツ「私も本当にこういう話だったら毎日でもしていられる(笑)。ただ『エモい』って言葉になじみがなくて...。SNSをやっているような女の子たちが使っている言葉というイメージがあったので、極力使わないようにしていました(笑)。『推し』とかも恥ずかしくて言えないんです」

――70年代から90年代のどんなところに魅力を感じていらっしゃいますか?

鹿島「見る側も夢中だったし、余裕があったのかな、と。僕は『水曜スペシャル』が好きで、あれって見る側の態度も問われるというか、今のように『こんなのないよ!』とすぐに検索して真実を突き止めたりとかせず、『今日はちょっと付き合ってみようか』みたいな度量が見る側にあったと思うんです。ちょっと騙されてみる、みたいな。もしかしたら"ただ懐かしい"というだけじゃなくて、そこで癒されている部分もあるんじゃないですかね。当時の"寛容さ"や"いい意味のでたらめさ"みたいなものが今、求められているのかなって思いますね」

大槻「70年代っていうのは、今や戦国時代くらい別の世界"って感じになっていて、我々はそれを知っているというだけでヤバいと思うんです。若い人が『なんだ、これは!?』と思ってくれるような、『たかだか数十年前でここまで世界観が違うのか』というのは面白いところだなと」

ミッツ「懐かしさってすごく尊いものだと思っていて、『懐かしいね』『そういうこと、あったよね』って思えるのって大事なことだと思うんです。なぜなら、その分だけ時間や時代が経っているという証しでもあるから。そんな中で、私は個人的に2000年以降が全部一緒なんです。全部最近の出来事という感覚。私は2000年からこの仕事をしているから、もしかしたらそういうことも要因の1つかもしれないんですけど、2000年以降に懐かしさみたいなものを感じないんです。『年を取ったからなのかな』って思っていたんですけど、仲良くさせていただいている氷川きよしくんの最近の変化がすごくて、デビュー当時の氷川きよしを見ると『めっちゃ懐かしい!』って思います。だから、私は氷川きよしによって2000年代を救ってもらえたような気がしているんです(笑)」

――番組では、トークがかなり盛り上がっていました。

鹿島「映像を見ると、僕らもタイムスリップしたみたいになっちゃって。『ウルトラマン80』の主題歌とか久しぶりに聴きましたけど、瞬時に戻りますよね。本当にエンタメの力ってすごい!」

大槻「そう!そして、『これをどこから語りだしたらいいだろう?』って悩んじゃうんだよね(苦笑)。忘れているんだけど、話し出したら思い出してきて、それが楽しかった!視聴者の方も懐かしがりながら話して、どんどん芋づる式に思い出しながら見てもらえたら楽しいんじゃないかな」

鹿島「どこかに自分も気付いていないボタンがあるはずなんです。それを押されるとパーッと出てきますよ(笑)」

ミッツ「若い世代の人も昔の音楽とか映画にすごく食い付きがいいじゃないですか。それって、その時代を生きていた人間として誇らしいしうれしいし、『良い物だよ』って胸を張ってお薦めできるんですけど、逆に今の若い子がリアルタイムで自分の世代の物をちゃんと自信持って背負えているのかなっていうのが老婆心ながら心配。まあでも、何年かしたら『TikTok懐かしいね』とか言うんでしょうね、たぶん」

――アイドルにまつわるトークは一段と熱を帯びていましたが、アイドルの今と昔の違いについてはどう感じていらっしゃいますか?

ミッツ「画素数が悪かった時の方が絶対に生身のアイドルだったと思います。霞がかかっているから昔の人の方がきれいに見えるのか分からないですけど、生々しいのは70年代、80年代の人だなって思いますね。松本(明子)さんや浅香(唯)さんの話からも、『本当に1分、1秒を刻んで生きていたんだな』って感じましたし。もちろん、今のアイドルも刺激的だと思うんですけど、ある種別次元のような感じがしますよね。見ているこっち側の消費の仕方も違っていましたし」

大槻「当時のアイドルのすごいなって思うところは、イヤモニターとかそういった機材がない中で生バンドで歌っているのが、本当に『どうやってたんだろう?』って思いますよね」

ミッツ「駅のホームから中継で歌ったり」

鹿島「ありましたね」

ミッツ「でも、オケはスタジオで生で演奏しているものを使っていたみたいで、どうしてズレなかったんだろう?今、ネット回線でもこんなにズレてるのに(笑)」

大槻「そういったことも検証されるべきですよ(笑)」

ミッツ「ご本人たちは忙し過ぎて全然覚えてないんです。必死に無我夢中でやっていたし、いつ人混みに揉みくちゃにされるか分からない怖い中でやってたっていうから」

――番組をご覧になる視聴者の方にメッセージをお願いします!

鹿島「『なつエモ』企画のマジックなのですが、いつ見ても新しいという新しい見せ方を発見しちゃいました。見てもらうと必ずボタンが押されて、いろんなものが吹き出してくるはずだから、(コンテンツとして)『あれはないのか、これはないのか』とスカパー!さんに言っていただけたらと思います(笑)」

大槻「若い人に未知の世界があるということを知ってほしいですね。たかだか数十年の違いで、ここまで人間の文化が違うんだってことを。そして、そこから得るものがたくさんあると思います。見てもらって、『どうかしてるよ!』って思ってほしいです(笑)」

ミッツ「自分があと20年、30年くらい生きるとしても、80年代、90年代のエンタメをしっかりリアルタイムで享受してきたっていうのは、『本当に幸せだったな』『この時代に生まれてラッキーだったな』って思います。懐かしさも含めて私はそこを擦り続けていくと思うし。そんな中で、90年代くらいまでは請け負えるけど、2000年代も『なつエモ』とか言いだしたら私は本当に引退するしかないなと思ってるから、なるべく70年代から90年代のコンテンツの流行がもうちょっと続くことを願っています(笑)」

文=原田健

『スカパー! なつエモ天国TV』とは
11月スカパー! では、お茶の間で、学校で、職場でみんなが夢中になった歌番組・ドラマ・バラエティ・映画・アニメ・ヒーロー等が大集結!懐かしくてエモい「なつエモ」な番組を盛りだくさんでお届けします。1日(月)~7日(日)までの1週間は100以上の番組を大放出!一気に"あの頃"へとお連れします。"昭和フィーチャー"も注目される令和の時代だからこそ思い出してほしい、そして新たに知ってほしい番組を『スカパー! なつエモ天国TV』でお楽しみください。さらに11月限定で2000円視聴料等割引キャンペーンも実施中。
番組ラインナップ、放送日時、チャンネル等詳細は特設サイトよりご確認ください。

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放送情報

#なつエモ!
放送日時:2021年10月30日(土)20:00~(前編)
     2021年10月31日(日)20:00~(後編)
チャンネル:BSスカパー!
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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