大ブレイク中!新世代の歌姫・あいみょんの歌が響くわけ

あいみょん
あいみょん

あいみょんの存在が音楽シーンを大きくざわつかせはじめたのは2017年の夏頃だった。メジャー3枚目のシングル「君はロックを聴かない」をはじめとした彼女の楽曲が、槇原敬之ら多くのミュージシャンや著名人の耳にとまり、SNSなどを媒介に一気に広がっていったのだ。フォーキーな味わいのメロディにのせて、思春期のジリジリとした恋心を男の子の目線で描いた歌。その中で何度も繰り返される「君はロックなんか聴かない」というキラーフレーズが言いようのない切なさを掻き立てる。音楽プロデューサーのいしわたり淳治と蔦谷好位置も「2017年 年間ベスト10」にあいみょんの名前を挙げ、翌2018年に「マリーゴールド」が大ヒットし、年末には紅白に初出場して、名実ともに国民的アーティストへの仲間入りを果たした。

■本能的な部分と理性が溶け合ったあいみょんの歌

声が良い。メロディが良い。歌詞が良い。あいみょんが聴かれる理由はたくさんあると思う。「君はロックを聴かない」や「マリーゴールド」のように"君"への恋心を抉るような言葉で歌うラブソングに惹かれるのかもしれないし、「生きていたんだよな」や「どうせ死ぬなら」「あした世界が終わるとしても」のような諦念や死生観が滲むメッセージに共感するかもしれない。

どんなに使い古されたコード進行でもそこに自分だけの刻印を押すことのできるメロディセンスと尖った感性、独特の息継ぎのタイミング、的確に想いを伝える言葉の選び方、きれいごとを嫌う深い情念。あいみょんの曲を聴きながら、「好きだな」と思うポイントを挙げるときりがないが、自分自身が持つ感覚を大事にした本能的な部分と、物事を冷静な眼差しで眺める理性とが美しく溶け合うあいみょんの歌は、紛れもなく今の「時代」が求めている歌だ。

■健気に生きる姿を想像できる身近さ

時代を象徴する女性シンガーソングライターといえば、さまざまな名前が思い浮かぶが、2010年代に登場したあいみょんの「身近さ」は圧倒的に新しい。かつて多くのアーティストが「本当に実在しているのか?」と錯覚するほどの華やかさが魅力だった時代があったが、いまは違う。SNSでアーティストとリスナーがコミュニケーションをとり、アーティストの素の人間力が問われるようになった。そういう時代だからこそ、私たちと同じように、些細なことに心を痛め、くだらないことに笑い、怒り、涙を流す――毎日の生活のなかで、猫背気味になりながらも健気に生きる姿を想像できるあいみょんの身近な歌は、私たちの心に深く響くのだろう。

スペースシャワーTVでは、そんなあいみょんが今年2月18日に開催した自身初の日本武道館ワンマンライブ「AIMYON BUDOKAN -1995-」の模様を4月13日に放送する。360度を客席が囲んだ円形ステージに立ち、あいみょんの原点である弾き語りスタイルで届けた貴重な一夜を、ぜひ目撃してほしい。この放送の直後には、あいみょんの「MUSIC VIDEO SPECIAL」も放送されるので、新しい時代を牽引する今もっとも注目を集める女性シンガーソングライターの魅力をたっぷりと堪能してほしい。

文=秦理絵

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放送情報

LIVE SPECIAL あいみょん「AIMYON BUDOKAN -1995-」
放送日時:2019年4月13日(土)21:00~
チャンネル:音楽・ライブ! スペースシャワーTV
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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