あいみょん、ライブでの "惹きつける力"とは

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2019 / アーティスト名 Photo by AZUSA TAKADA

「マリーゴールド」のヒットによって昨年末は「NHK紅白歌合戦」初出場を果たし、それをきっかけにさらにファン層を広げている"あいみょん"。J-POPシーンで今最も熱い視線を注がれているアーティストと言っても過言ではないだろう。

"あなたの両腕を切り落として〜"など、衝撃の強い歌詞が耳に残るインディーズデビュー曲「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」。飛び降り自殺した女の子のニュースを見て作った、語りから入るメジャーデビュー曲「生きていたんだよな」。タイトルや歌詞のインパクトの強さが最初は気になるが、そこに歌われている内容は表現においては奇抜さがありつつも、決して奇をてらうのが目的ではないリアルな心情が描かれている。

■ストレートな言葉が聴く人に突き刺さる

歌声、歌詞、メロディー、サウンド、どれも個性があり、あいみょんの魅力となっているが、その良さをダイレクトに感じられるのが彼女のライブ。アコギを抱えてステージに登場し、芯があってよく通る声でメッセージを届けてくれる。そのメッセージは"生と死"をテーマにしたものだったり、恋愛観だったり、様々だがどれにも共通するのは「言いたいことを言っている」ということ。先に挙げた2曲にしても、人によって受け取り方は様々。聴いた人それぞれの反応をあいみょん自身も楽しんでいるような気がする。特に、ライブではその反応、反響がすぐにわかる場所でもある。

ライブ会場ではあいみょんの歌を聴いて目を潤ませたり、涙を流したりする人、曲を聴きながら想いを馳せている人が多い。歌詞の内容に自信を重ね合わせて共感し、気づいたらいつの間にかその物語の中に心が入り込んでいる。浜田省吾や平井堅、小沢健二に影響を受けている彼女の歌詞は、物語性も高いが、ストレートな言葉で綴られているからこそ、ライブで初めて聴いたとしてもオーディエンス一人一人にしっかりと伝えることができている。

■思わず惹きつけられる歌声と、素朴でフレンドリーな喋り声

アコギを弾きながら、まっすぐに前を見据えたり、少し首をかしげるようにして歌ったり、目を閉じて頭の中にイメージを広げたり、客席を見回したり。歌っている時の表情や動きからもその時の感情が見えていて、それも多くの人たちが共感・共振できる理由である。

曲のイメージで、あいみょんはネガティブで気難しい人なんじゃないかと思っている人もいるかもしれない。しかし、実際のあいみょんは明るく、人見知りしない。これもライブに行って、曲の合間のMCを聴いていたらよくわかること。大阪弁でフランクに話しかけるように喋り、面白いことがあれば笑顔を見せ、観客の声援にも応える。今年2月に日本武道館でのライブを弾き語りスタイルで行なったが、思わず惹きつけられる歌声と、素朴でフレンドリーな喋り声で、14,000人の観客ひとりひとりがあいみょんと向き合っているような感覚になっていたので実際の距離や広さよりも近く感じられたはず。

ワンマンはあいみょんを見にきた人たちが集まる場所なのでもちろんだが、その惹きつける力はフェスやイベントでも発揮されている。この夏、いろんなフェスに出演したあいみょんは8月30日から9月1日までの3日間に渡って開催されたスペースシャワーTV主催の「SWEET LOVE SHOWER」2日目に出演した。「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」「生きていたんだよな」「マリーゴールド」、そしてドラマ主題歌にも起用された7月リリースのシングル曲「真夏の夜の匂いがする」を含む、全7曲を披露。この日のステージの模様が放送されることが決定した。歌声と演奏、表情や動きからMCでのトークまで、ライブにおけるあいみょんの魅力を感じてもらいたい。

文=田中隆信

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放送情報

SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2019 DAY1~3
放送日時:DAY2:10/12(土)21:00~
チャンネル:音楽・ライブ! スペースシャワーTV
※あいみょんのステージはDAY2にて放送予定。
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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