「女々しくて」から「令和」まで。ゴールデンボンバーの4人が本当にすごい理由

ゴールデンボンバー
ゴールデンボンバー

楽器が弾けないエアーバンドが国民的人気者になるなんて誰が想像しただろうか。ライブハウスを中心に活動していた異色中の異色バンド、ゴールデンボンバーが大ブレイクした「女々しくて」をリリースしたのは今からちょうど10年前の2009年。

じわじわと曲が浸透し、2011年には同曲のサビを替え歌にした『メガシャキ』(ハウス食品)のCMソング「眠たくて」が反響を呼び、彼らは2012年から4年連続で『NHK紅白歌合戦』に出場という快挙を果たすことになる。ブレイク当初、色眼鏡で見られがちだった彼らがサバイブし続ける理由とは?

■サービス精神と期待の斜め上を兼ね備えた発想力

サービス精神のカタマリのようなゴールデンボンバーは常に時代を逃さない。最近では新元号が発表されたわずか1時間後に新曲「令和」のミュージックビデオを発表し、You Tubeでの再生回数はなんと1,200万回を突破(2019年7月19日時点)。サビの部分だけ抜いておいて元号が決まるやいなや入れ込んだということだが、気を抜かないスピード感がすごい。

さらにゴールデンボンバーはシーンも客観視している。使用写真や収録内容の異なる複数のバージョンのCDが発売される音楽ビジネスに疑問を持った鬼龍院翔は「ローラの傷だらけ」(2014年)ではあえて特典なしの真っ白なCDを1形態で発売。その問題意識は「#CDが売れないこんな世の中じゃ」(2017年)で爆発。タイトルにちなんで大ヒット曲のパロディを入れて笑わせつつ、『ミュージックステーション』出演時には楽曲を無料ダウンロードできるQRコードを公開して視聴者を唖然とさせた。

誰も思いつかない、もしくは思いついても実行しないアイディアを次々に繰り出し、ライブでは面白ネタ満載の全力パフォーマンスで楽しませ、TVのバラエティ番組でも期待を裏切らない。「もう演奏してないとか関係ないんじゃないの?」と思わせた前例のない集団がゴールデンボンバーである。

■ジャンルレスを強みに変えた人間力

TVでのイメージが強いゴールデンボンバーだが、実はフェスからもひっぱりだこ。その守備範囲は広く、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 』、『氣志團万博』、『OTODAMA SEA STUDIO 2019 supported by POCARI SWEAT』、『イナズマロック フェス』など呼ばれるフェスの数は書ききれないほど。完全にジャンルを超越している。出るからには徹底して観客を楽しませるエンターティナーっぷりが長い月日を経て完全に浸透しているのだ。

しかも、近年では作詞、作曲を手がける鬼龍院翔のみならず、音楽以外の分野でもメンバーが活躍。筋トレマニアで知られる樽美酒研二は『SASUKE』に挑戦、喜矢武豊はドラマ『コウノドリ』に役者として出演、歌広場淳もクイズ番組やゲームで実力を発揮するなど、ひとりひとりが邁進し続けているのである。

大塚食品「ボンカレーゴールド」とコナミのゲーム「スーパーボンバーマン R」のコラボプロジェクトの広報大使に就任するなど多忙を極めるゴールデンボンバーは2019年11月16日に沖ノ島という無人島で無観客ライブを行い、その様子を全国へ生配信する予定。フォロワーが出てこられないほどの個性派集団は令和も引き続き世間をザワつかせてくれるに違いない。

文=山本弘子

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放送情報

ゴールデンボンバー特集
放送日時:2019年8月16日(金)21:30~
チャンネル:MUSIC ON! TV(エムオン!)
※ミュージックビデオ特集
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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