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一方で、押しも押されぬスター俳優として後進と組んだ作品でも同様の状況というのは、注目を浴びすぎるスターの宿命か。悪役を演じて新境地を開いた『コラテラル』(2004年)では、当時まだ無名のジェイミー・フォックスを初のアカデミー賞助演男優賞ノミネートに導いた。むしろ非情なプロの殺し屋を演じたトムのスター性が、ごく普通のタクシー運転手役フォックスの、凡庸な男が頑張る!的な姿を際立たせたとも言える。
ブレイク前のレニー・ゼルウィガーと組んだ『ザ・エージェント』(1996年)では、一躍、ゼルウィガーの知名度を爆上げすると同時に、久々のロマコメでメロキュンさせてくれた。一度は葬られかけた敏腕スポーツエージェントが、再起を懸ける感動もので、トムは2度目のアカデミー賞主演男優賞にノミネート。ところが、落ち目のアメフト選手を演じたキューバ・グッディング・Jrがアカデミー賞助演男優賞を受賞という結果に。とはいえ、全盛期のトムの輝き、褪せぬ青春感、胸キュンさせるカッコ良さなど、陽の魅力を存分に堪能させてくれる。
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ほかにも、トムが惚れた作品&主演女優ペネロペ・クルスを、ハリウッドリメイク版で再起用して共演した、ちょっぴり俺様な『バニラ・スカイ』(2001年)も、いろんな意味で観逃せない。元妻ニコール・キッドマンと共演した『遥かなる大地へ』(1992年)も、押さえておきたい。
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加えて、スーパースターのトムが、オールキャスト映画の中でどんな輝き方をするのかも注目だ。『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994年)は、当時人気うなぎ上り中のブラッド・ピット&アントニオ・バンデラスと共に美麗なお耽美姿を披露。
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『大いなる陰謀』(2007年)では、ロバート・レッドフォード、メリル・ストリープ、そしてトムと、映画界の伝説的スターが結集。その中で演じた若き政治家っぷりもイカしている。群像劇『マグノリア』(1999年)で扮したのは、胡散臭い自己啓発男(3度目のアカデミー賞主演男優賞にノミネート)。この男も強烈だが、脇に回って怪演を爆発させた『ロック・オブ・エイジズ』(2012年)にも思わずニンマリ。この2作のハッチャケぶりも必見だ。
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そして、今回の放送作品の中には、シリーズ最新作の前にチェックしておきたい『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年)も含まれる。また、『ミッション~』に引けを取らない人気シリーズとなった、ジャック・リーチャー初登場の『アウトロー』(2012年)も放映されるので、お楽しみに!
文=折田千鶴子
折田千鶴子●映画ライター/評論家。新聞・雑誌、映画パンフレットなどで映画レビュー、インタビュー記事、コラムを執筆。LEE Webで、映画ライター折田千鶴子のカルチャーナビアネックス | LEE (hpplus.jp)も連載中。









