本家「CSI: 科学捜査班」のマージ・ヘルゲンバーガーが復活!「CSI: ベガス」第2弾の魅力は科学捜査への原点回帰

「科学捜査」ブームを生んだ米国ドラマ「CSI: 科学捜査班」の続編「CSI: ベガス」のシーズン2が、12月7日(木)よりスーパー!ドラマTVで放送スタート。それに向けて、シーズン1も12月2日(土)に一挙放送される。ラスベガスを舞台にした「―科学捜査班」の流れをくむ「―ベガス」シリーズの見どころを、映画&海外ドラマライターの今祥枝さんに聞いた。

「シーズン1には『―科学捜査班』の主人公だったグリッソム(ウィリアム・ピーターセン)とサラ(ジョージャ・フォックス)夫妻が登場しました。今作はマックス(ポーラ・ニューサム)を中心とした新チームが誕生してリブートしながら、過去作の威光をも盛り込んでいるのです」と、シリーズを初代から見ている今さんは語る。

■ラスベガスが舞台の「CSI: ベガス」は原点回帰で"科学捜査"が主役に!

グリッソムとサラ夫妻の登場が話題を呼んだ「CSI: ベガス シーズン1」
グリッソムとサラ夫妻の登場が話題を呼んだ「CSI: ベガス シーズン1」

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「CSI」シリーズの本家本元は、2000年に誕生した「CSI: 科学捜査班」。映画「トップガン」シリーズや「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで知られるジェリー・ブラッカイマーが本格参入したドラマで、科学捜査にスポットを当てた犯罪ドラマとして金字塔を打ち立てた。以降、デヴィッド・カルーソ主演の「CSI: マイアミ」、ゲイリー・シニーズ主演の「CSI: ニューヨーク」などのスピンオフも人気を博し、フランチャイズ化されたシリーズの中でも高い人気を誇っている。

「アメリカでは『―科学捜査班』、『―マイアミ』、『―ニューヨーク』などのフランチャイズ作品がそれぞれ何度も再放送されているので、視聴者としてはあまり古さを感じずに見ているのではないかと思います。何度も繰り返し再放送されるのは、人気フランチャイズ作品の強みですよね。『―マイアミ』や『―ニューヨーク』は、時には科学捜査以上に主人公のキャラクターに重きが置かれていたようにも感じますが、『―科学捜査班』の直系である『―ベガス』は原点に戻り、アップデートされた科学捜査に改めてフォーカスしていると思います。シーズン1は『―科学捜査班』の主人公だったグリッソムらの存在が大きかったので、シーズン2は本家から独立して『―ベガス』としての個性が際立ってくるのではないかと期待しています」

■女性2トップがけん引するチームに、科学オタクのおじさんが新規参入

シーズン2からの新キャラクターで、CSI捜査官のボー
シーズン2からの新キャラクターで、CSI捜査官のボー

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ラスベガス科学捜査研究所の科学捜査班は、DNA分析の専門家である主任マックス、血痕分析が得意なジョシュア(マット・ローリア)、法医学・考古学に強いアリー(マンディープ・ディロン)、若手のクリス(ジェイ・リー)に加えて、シーズン2より脱サラ捜査官のボー(レックス・メドリン)、ジョシュアの恋人の刑事・セリーナ(アリアナ・ゲラ)が新規参入。さらに「―科学捜査班」で夜勤の主任をしていたキャサリン(マージ・ヘルゲンバーガー)が第1話から復帰する。

「主人公はマックスで変わりないですが、そこに復帰したキャサリンが加わり、恐らく女性2トップがチームをけん引していくのだと思います。チームには若い男女の捜査官がいて、そこに新キャラとして味のあるおじさんキャラのボーが加わることで、チームとしての安心感が増したように思います。個人的な注目は、ボーです。このおじさんキャラがいい味を醸し出しているんですよ。ボーは大手化学薬品会社で研究開発をしていた人で、根っからの科学オタク。『CSI』はもともと科学オタクがカッコいい!というところから始まっている作品で、この『オタク』という部分が『―科学捜査班』の原点であり、重要ポイント。ボーの登場により、前シーズン以上に科学捜査にスポットが当たり、全体として見応え十分になっていると思います」

■シーズン2は、登場人物のプライベートや家族関係も明らかに

アリーが研修でラスベガスを離れている間に、ジョシュアとセリーナが付き合い始める
アリーが研修でラスベガスを離れている間に、ジョシュアとセリーナが付き合い始める

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シーズン2では、ジョシュア、セリーナ、アリーの三角関係や、まだレベル1の捜査官であるクリスの素顔が明かされたりするなど、メンバーのプライベートにスポットが当たり、人間ドラマも展開される。

「シーズン1にはグリッソムらが登場したこともあり、新しい登場人物たちは"顔見せ"感がありましたが、シーズン2から一人一人の個性が深まっていくのではないかと。ですので、過去作を見たことがなくても楽しめます。ここから見始めても良いと思いますよ。基本的に1話完結ですし、復帰するキャサリンも新たな事件に取り組むので、本家を見ていなくても問題なしだと思います。また、舞台となるラスベガスは砂漠のど真ん中に存在する街で、皆さんもご存知の通り、カジノやステージがある華やかな場所です。中心地にはきらびやかさといかがわしさがある一方、周辺には住宅地があって、その先はもう砂漠。ニューヨークなどの大都市を舞台にしたものとは異なる、ラスベガスならではの特殊な犯罪が描かれますので、過去作を見てない人にはとても新鮮だと思います」。

いま・さちえ●出版社での雑誌編集を経て、1998年よりフリーのライターとして雑誌などで活躍。2024年ゴールデン・グローブ賞国際投票者。著書に「海外ドラマ10年史」(日経BP)など。

取材・文=及川静

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放送情報【スカパー!】

CSI: ベガス シーズン2
放送日時:2023年12月7日(木)22:00~

CSI: ベガス シーズン1 全話一挙放送
放送日時:2023年12月2日(土)10:00~
チャンネル:スーパー!ドラマTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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