脚本は、大ヒットした映画「82年生まれ、キム・ジヨン」(2019年)で女性の支持を集めたユ・ヨンア。回想シーンでの、ポクチャが持ってきた大量のおかずに学生時代のチンジュが苛立つ場面や、深夜のマクドナルドで溶けすぎたソフトクリームを握りしめながら「お母さんはもう帰りのバスの中よ」とメッセージを送るポクチャの寂しい後ろ姿など、どうしようもなくリアルな母娘のすれ違いが胸に迫る。
過去に囚われ悔やむチンジュを、この3日間の休暇の間に何が何でも救いたい。"国民の母"と慕われるベテラン女優キム・ヘスクが体現する深い母の愛に、涙が止まらない。そしてミナが、過去を悔やむチンジュを抑えた演技で繊細に表現している。
傷ついた娘と、その姿にただそっと寄り添う母。切ないストーリーを締めくくるのは、ミナのチャームポイントであり、ヒーリング効果の源でもある"えくぼ"だ。ミナ演じるチンジュの両頬にチャーミングなえくぼが浮かぶ時、母と娘に小さな奇跡が訪れる。
料理上手のポクチャと、餃子を100個作ってその味を再現しようと頑張るチンジュ。田舎の食堂が舞台なだけに、劇中に登場する温かみのある家庭料理の数々にもヒーリング効果がたっぷり。40代に突入した今もその透明感あふれる美貌は変わらず、"国民の癒し"として愛され続けるシン・ミナの豊かな感情表現にも注目しながら、母と娘のドラマを見守りたい。
文=酒寄美智子
放送情報【スカパー!】
母とわたしの3日間
放送日時:2024年1月31日(金)20:00~
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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