"国宝級イケメン"という二つ名で知られ、中国を代表する人気俳優シュー・カイ(許凱)が3月に30歳の誕生日を迎えた。大ブームを巻き起こしたドラマ「瓔珞＜エイラク＞～紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃～」(2018年)でブレイクを果たし、大型アクション・ラブ史劇「招揺」(2018年)や「尚食～美味なる恋は紫禁城で～」(2022年)など、主演作が次々とヒット。若きスター俳優としての地位を確かなものにしてきた。

品のある美麗な古装姿で時代劇のイメージも強い彼が、現代ロマンスに挑んだ作品が「星より輝く君へ」(2024年)だ。5月15日(木)からＷＯＷＯＷプライムで日本独占初放送される本作は、ロマンティックなサクセスラブストーリーとなっている。

名門大学を卒業した紀星(ジー・シン)は、就職した会社で医療ロボットの開発に情熱を注ぐ女性エンジニア。ある日、自転車で出勤する途中で高級車にぶつかってしまう。その車には、ドイツから帰国したばかりの実業家・韓廷(ハン・ティン)が乗っていた。2人は大学時代、一緒にAIプロジェクトに取り組んだ仲間だった。

会社で業績を上げるものの優秀ゆえにハラスメントに遭うようになった紀星は、大学の後輩に誘われて起業を決意。韓廷は、厳しい現実を伝えながら彼女の夢の実現をサポートする...というストーリーが展開する。起業を決意し奮闘する女性とエリート実業家の男性が、数々の困難を乗り越えてビジネスを成功させ、確かな愛を育てていく姿を描くラブロマンスだ。

カイが演じるのは、巨大企業・東揚グループ傘下の東揚医療で新CEOとなったエリート実業家・韓廷。投資家でもあり天性のリーダー資質を持つ彼は、駆け出しの起業家として奮闘する紀星を公私にわたり支え、導き、見守っている。

ビジネスでは表情を崩さない男だが、学生時代から密かに想い続けていた紀星に対しては一途な面も見せる。ビジネスマンとしての冷徹な表情と、愛のこもった温かな眼差しのギャップが印象深い。クールさと優しさを併せ持ち、彼女への一途な思いも抱える複雑な胸の内をシュー・カイが繊細に表現。まさに"国宝級"に相応しく、美しく整った顔立ちが生きるキャラクターだ。

また、モデルとしても活躍してきた高身長とスタイルの良さで、スーツ姿もよく似合う。時代劇では見られないスタイリッシュな衣装や仕事中のメガネ姿も披露。紀星の荷物を持ってあげたり、酔っ払った彼女を介抱したり、さりげない優しさにもキュンとさせられる。紀星を演じるタン・ソンユン(譚松韻)との身長差も心ときめくポイントの一つだ。

駆け出し起業家と敏腕投資家がビジネスパートナーから魂の伴侶へと変化していく様を描く「星より輝く君へ」。人気俳優シュー・カイが現代劇ゆえに見せる魅力的なシーンの数々に胸が弾む、ロマンティックな注目作だ。

文＝中川菜都美