現在シーズン8まで制作されている海外ドラマ「SUITS / スーツ」(2011年~)が韓国でリメイクされた。韓国版「SUITS/スーツ~運命の選択~」で高級スーツが似合う敏腕弁護士の主人公を演じるのは、チャン・ドンゴン。彼とタッグを組む天才的な頭脳を持った部下役には、9人組ボーイズグループZE:Aのメンバーとしても活躍したパク・ヒョンシクがキャスティングされた。世界的な人気を誇るドラマのリメイク、さらにチャン・ドンゴンの6年ぶりのドラマ出演ということもあって非常に注目を集めている。
原作のドラマと同じく、作品の舞台は優秀な弁護士がそろう一流法律事務所。冷静な判断力と緻密な計算で数々の訴訟を勝ち抜いてきたエース弁護士チェ・ガンソク(ドンゴン)は、事務所代表から部下となるアソシエイトを雇うように命じられる。ガンソクは、アソシエイト面接会場に偶然入り込んでしまったコ・ヨヌ(ヒョンシク)と出会い、そのまま面接開始。弁護士資格がないヨヌだが、一度目にしたものは忘れない驚異的な記憶力があると知ったガンソクは、パートナーとして手を組み、難しい訴訟案件に挑んでいく...。
「SUITS / スーツ」といえば昨年日本でも織田裕二主演でリメイクされたドラマ「SUITS/スーツ」(2018年)が記憶に新しい。部下役にはHey! Say! JUMPの中島裕翔、事務所代表役には鈴木保奈美が起用され、ドラマ「東京ラブストーリー」(1991年)以来27年ぶりの織田と鈴木の共演も話題になった。エリート弁護士でありながら、部下に対する情熱が見え隠れする織田ならではの演技や、外見は爽やかだけどどこか小悪魔感のある中島の芝居が光り、日本版としての魅力を見せた。
一方、韓国版はどうだろうか。まずその特徴として、とにかく会話量が多い。原作や日本版よりも明らかにセリフが多く、ドンゴンも制作発表で「台本をもらった時には、難しい用語と膨大なセリフに心配が先立った」と言ったほど。ただ、その膨大なセリフの中で生まれる、エース弁護士ガンソクと部下ヨヌの"ブロマンス(男同士の友情)"が見どころになっているように思う。
常に冷静なガンソクと天才的な記憶力と若さで大胆に行動するヨヌ。対照的であるように見えるが、やはりどちらも頭脳明晰、どこか似た雰囲気も感じられる。ガンソクの敏腕ぶりに負けじと頭をフル回転させるソヌがいれば、相手に裏をかかれてもさらに先回りして裏をかき返すガンソクがいる――。ふたりの性格とストーリーのテンポの良さが見ていて痛快だ。
また、本家に劣らず180cmオーバーの高身長なふたり。パリッとしたスリーピース・スーツに身を包んだドンゴンと、スーツにスニーカーを合わせて"ハズした"着こなしを見せるヒョンシク。これぞアジアスターのスーツ姿のお手本とも言うべきスタイリングも見どころとなっている。
日本と韓国でリメイクされたドラマ「SUITS/スーツ」。それぞれの国で味付けされ、魅力もさまざまだ。韓国版の「SUITS/スーツ~運命の選択~」は3月1日(金)からKNTVで放送されるので、見比べて作品ごとの良さを見つけてみるのも面白いかもしれない。
文=津金美雪
放送情報
SUITS/スーツ~運命の選択~
放送日時:2019年3月1日(金)23:50~
※毎週(金)(土)23:50~
チャンネル:KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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