今年4月に社会服務要員としての兵役を終えたばかりの俳優イ・ミンホ。「花より男子〜Boys Over Flowers」(2009年)や「シティーハンター in Seoul」(2011年)など、日本でも馴染み深いドラマに出演したこともあり、知名度抜群の彼の復帰を心待ちにしていたファンも多いはず。その期待通り、ミンホは除隊後すぐに新作ドラマ「ザ・キング:永遠の君主(原題)」に出演が決まり、6月にはフランス・パリで行われたラグジュアリーブランド「ベルルッティ(Berluti)」のコレクションにも参加。早々に、スター俳優として精力的な活動をスタートさせた。しかし、バイタリティーや責任感に溢れたミンホの仕事はこれだけではない。
ミンホはTシャツやタンブラーなどのグッズ収益を低所得層の欠食児童に向けた活動に充てるプロジェクト「ジェムジェムボックス」を開始し、7月には韓国語・韓国文化を発信する代表的ブランド「世宗学堂」の広報大使にも任命された。そうした流れを受けてか、ミンホのファンクラブからも、彼の誕生日を記念してホルト児童福祉会に後援金を寄付するなど、公益活動の輪が広がっている。
軍服務へ就く以前からも、ユニセフのマラリア退治キャンペーンの広報大使を務めたり、ドラマ「相続者たち」(2013年)で着用した衣装をチャリティオークションに出品したりと、慈善活動に積極的に参加し、社会貢献にも熱心だったミンホ。2017年には、撮影期間1年5ヶ月をかけ、韓国と北朝鮮の軍事境界線から南北に約2キロメートルずつ伸びるDMZ(非武装地帯)を取材した「イ・ミンホ ネイチャードキュメンタリー『DMZ THE WILD』」にノーギャラで出演している。
半世紀にわたって人の出入りが統制されているDMZ(非武装地帯)は、絶滅の危機にある貴重な野生動物や、ありのままの自然が現存する禁断のエリア。大自然を保護していきたいという熱い想いから、ミンホは体を張って地雷の危険が残るDMZに足を踏み入れ、ありのままの姿を伝えた。また、撮影後には「僕は韓国人なのに、こういう場所を知らなかったなんて。また、韓国はまだ戦時中の国だということに気付いた」とコメント。リアルな現場を目の当たりにして、肉体的にも精神的にも"本物の男"へと成長を遂げたようだった。朝鮮戦争休戦から60年以上が経った今、当時を知らない世代が増えていく中で、スター俳優のイ・ミンホが伝えるDMZの在り方は、社会的な反響があったに違いない。
これから撮影に入るドラマ「ザ・キング:永遠の君主(原題)」での活躍も楽しみだが、兵役という重責を経て"大人の男"としてさらに貫禄を増した今このタイミングで、ぜひ再注目してほしいプログラムだ。
文=津金美雪
放送情報
イ・ミンホ ネイチャードキュメンタリー「DMZ THE WILD」
放送日時:2019年9月2日(月)0:15~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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