充電期間を終え、気合十分!俳優コン・ユの魅力が詰まった「一生忘れられない作品」

韓国で最高視聴率20.5%を記録したドラマ「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」(2016年)への出演後、「自身に戻る時間が必要」と充電期間に入っていた俳優コン・ユ。41歳を迎えた今年、落ち着いた大人の雰囲気を携えて、映画『82年生まれ、キム・ジヨン』(10月9日公開)で帰ってくる。

1982年生まれの女性、キム・ジヨンの姿を通して、妻として母として生きる韓国女性の重圧や生きづらさを描き、韓国で社会現象を巻き起こした同名小説を映画化した本作。コン・ユは、心が壊れてしまったジヨンに寄り添う夫・デヒョンを演じている。実に3年ぶりの映画出演ながら、作品テーマに深く共感し心を揺さぶられたからこそ、出演を決めたという。俳優として円熟期を迎えるコン・ユにとって意味のある作品になりそうだ。

今とあまり変わらない?20代のコン・ユ(「コーヒープリンス1号店」)

(C) All Rights Reserved by MBC 2007

そんな『82年生まれ、キム・ジヨン』とは対照的に、コン・ユが典型的なトレンディドラマになってしまうのでは...と躊躇しながら出演し、結果的に「一生忘れられない作品になった」と明かしているのが、「コーヒープリンス1号店」(2007年)だ。

男性と偽って"イケメン限定"のカフェで働く少女・ウンチャン(ユン・ウネ)に対して、「自分は同性愛者かもしれない」と悩みながらも惹かれてしまう店長・ハンギョルを演じたコン・ユ。大企業の御曹司であるハンギョルを嫌味なくスマートに演じる一方で、ウンチャンとの恋に翻弄されまくるギャップが実に魅力的で、彼を一躍スターダムへと押し上げた作品として知られている。

「コーヒープリンス1号店」

(C) All Rights Reserved by MBC 2007

「コーヒープリンス1号店」

(C) All Rights Reserved by MBC 2007

他人に関心がなくクールなハンギョルが、男性(と思い込んでいる)ウンチャンを好きになり葛藤する...という普通ではあり得ない設定ながら、徐々に気持ちが変化していく過程を丁寧に描出。ハンギョルが「好きになってはいけない」と思いつつも、ウンチャンを後ろから抱きしめ、声も上げずに涙を流すシーンは、コン・ユの繊細な演技だからこそ視聴者の心が動いた名シーンだ。

「コーヒープリンス1号店」

(C) All Rights Reserved by MBC 2007

「コーヒープリンス1号店」

(C) All Rights Reserved by MBC 2007

コン・ユは演じているうちにハンギョルの感情にどんどんリンクしていったようで、当時のインタビューでも「ウンチャンを男だと知りつつ告白する場面では、妙なドキドキ感がありました。それ以前のドラマではそんなドキドキを感じたことがなかった」と語っている。

やがて誤解が解けて、晴れて恋人同士として付き合うようになった後も、ハンギョルがずっと一緒にいたい気持ちを押し殺し、バリスタの夢を叶えたいウンチャンのイタリア留学を後押し...。些細なすれ違いで喧嘩を繰り返しながらも、初めて2人が結ばれるシーンでは、つい胸が熱くなる。それほどまでにコン・ユ自身が共感し、キャラクターに息を吹き込んだ作品なのだ。

「コーヒープリンス1号店」

(C) All Rights Reserved by MBC 2007

日頃から"演じる人物を立体的に、リアリティを持って表現できるか"ということを意識しているというコン・ユ。充電満タン状態で挑む、今後の演技も非常に楽しみである。

文=津金美雪

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放送情報

コーヒープリンス1号店
放送日時:2020年9月12日(土)0:15~
※毎週(火)~(土)0:15~
チャンネル:DATV
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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