名司会者シン・ドンヨプ!唯一無二のMC力の裏側とは?|Kカル!

※画像は「2019 SBS演技大賞」より
※画像は「2019 SBS演技大賞」より

©SBS

今年のレギュラーMC10本以上!韓国の"愛されMC"シン・ドンヨプの魅力とは?

韓国で年末恒例となっている地上波3局の賞レース。今年の『SBS芸能大賞』でMCを務めるのが、人気コメディアンのシン・ドンヨプさんです。

韓国には、国民的MCと呼ばれる人気者が何人もいますが、中でも、情報・教養、ニュース、コント、スタジオバラエティ、音楽...とバラエティ豊かな番組を持っているのはシン・ドンヨプさんただひとり。

※画像は「2019 SBS演技大賞」より

©SBS

そのMCとしての魅力は底なし沼です。あるプロデューサーさんが「魅力がありすぎて、何から話していいかわからない」と困っていたというエピソードが残っているくらいです。どんなジャンルもこなしてしまうMC力、どんな状況が発生しても人に不安を与えない安定感と回し力、どんな人が相手でも面白くしてしまう引き出し力の高さ、自分の経験談をあけっぴろげにおもしろおかしく語るオープンさ、切り返しの速さと瞬発力、着眼点の鋭さ...。私がちょっと考えただけでも、これだけ出てきます。韓国のポータブルサイトでの評判をみても、彼に対しての悪口は全くと言っていいほど皆無。それほど、韓国の国民に愛されているのです。

91年にデビューして、これまでにMCをつとめた番組は150タイトル以上。中でも強烈な印象を残したのが、2011年に始まりこれまでにシーズン9まで放送されたコメディ番組『SNL KOREA』です。これは、アメリカで45年続いている人気バラエティ番組の韓国版で、韓国では珍しい、過激な18禁コントが満載の番組。レギュラーのシン・ドンヨプさんは、率先して18禁のエロ全開コントにのぞみ、様々なキャラ(多くは"キモキャラ"!)を演じ、お茶の間を笑わせました。芸歴の長いベテランが18禁に挑むというのは、なかなか度胸がいることです。それを軽快に、自分も楽しんでこなしてしまうシン・ドンヨプさん。「エロもOK」なオープンさはやはりすてきです。

自虐ギャグも、彼の得意とするところです。実は、彼はかつて事業に失敗し、80億ウォンという巨額の負債を負い、"借金のアイコン"と呼ばれた時期がありました。しかし、そこから身を粉にして働き、全額完済!そんな苦労も自虐ネタに変え、笑って話すのです。時には、借金に苦しんでいる人たちに温かいメッセージも添えて。その姿を見て、「自分も頑張ろう」と奮起したり、救われたりする人も多いのです。

※画像は「2019 SBS演技大賞」より

©SBS

慈善活動にも積極的です。シン・ドンヨプさんのお兄さんが聴覚障害を持っている関係もあり、障害者協会の会員として様々な活動をしたりもしているそうです。借金返済後、4年間で3億ウォン(約3000万円)を寄付したことも。辛口なのに相手を不快にさせないトークは"自分が苦労したからこそ人の痛みがわかる"優しい人間性から生まれているのかもしれません。

名司会者ですから、大きな授賞式の総合司会も多くつとめてきました。昨年の『SBS演技大賞』では、チョ・ジョンソクさんに「英語でコメントして」と突然の"むちゃぶり"。それがウケたのをいいことに、俳優たちが受賞コメントの中で英語のフレーズを入れるという"ギャグ重ね"が続き、授賞式は大いに盛り上がりました。アドリブで歴史に残る笑いを生んでしまうのはさすがです。今年の『SBS芸能大賞』では、どんな笑いを生み出してくれるのでしょうか。今から年末が楽しみです。

取材・文:酒井美絵子

simkung_interviewer.png

聖心女子大学卒業後の2001年に渡韓。韓国外国語大学大学院在学中の2002年から、韓国から日本に輸出されるK-POP紹介番組などに出演。2004年からは日本の韓流ブームに乗り韓流雑誌への寄稿を開始。その後、出版・テレビ・映画といったメディア業界を中心に、ライター、コーディネーター、翻訳家として日々活動中。

「Kカル! powered by スカパー!」とは

「Kカル! powered by スカパー!」とは、2016年4月より読売新聞夕刊「POPSTYLE(ポップスタイル)」紙面にて「シムクン♥韓流」として始まったスカパー!とのコラボ連載企画です。

2019年4月からは枠はそのまま内容がリニューアル!お隣だけど、まだまだ知られざる魅力がいっぱいの韓国。その文化、社会、流行、グルメなどを「Kカルチャー」=「Kカル」と称して毎月紹介します。

当サイトでは、「Kカル!」専属ライター、酒井氏によるコラム記事を紹介していきます。「Kカル!」は、毎月第4水曜日にて連載中です。
※読売新聞夕刊をご購読でない方は、駅売店などでお求めください。50円です。また、よみうりショップでも紙面販売を受け付けております。

詳しくは、こちら↓の紙面購入方法をご覧下さい。
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/yukan.htm

Kカル!コラム一覧

この記事の全ての画像を見る

放送情報

※画像は「2019 SBS芸能大賞」より

©SBS


「2020 SBS芸能大賞」

【番組概要】
『ランニングマン』『アラフォー息子の成長日記』『イ・スンギのチプサブイルチェ~師匠に弟子入り』『路地裏食堂』などKNTVで日本初放送中!大賞の栄冠に輝くのは?人気アイドルや芸人たちの爆笑スピーチにも注目!
MC:イ・スンギ、チャ・ウヌ(ASTRO)、シン・ドンヨプ


放送情報:2020年12月28日(月)20:30~翌1:30
※開催可否・日時は変更となる可能性があります


チャンネル名: KNTV、スカチャン1

※画像は「2019 SBS演技大賞」より

©SBS


「2020 SBS演技大賞」

【番組概要】
『浪漫ドクターキム・サブ2』(原題)、『ストーブリーグ』(原題)、『グッド・キャスティング』(原題)、『誰も知らない』(原題)など幅広いジャンルのドラマが人気を集めたSBSドラマの頂点に立つのは?


放送情報:2021年1月1日(金)20:30~翌1:30 
※開催可否・日時は変更となる可能性があります


チャンネル名: KNTV、スカチャン1

チャンネル・料金情報はこちら


このチャンネルみるなら韓流セットがお得!

キャンペーンバナー

関連記事

関連記事

記事の画像