第1次韓流ブームとされる2000年代前半に頭角を表し、今なお活躍し続けているクォン・サンウ。キャリア初期には恋愛ドラマへの出演も多く、"涙の女王"と呼ばれたチェ・ジウと共演した「天国の階段」(2003年)で、同じく"涙の貴公子"という愛称も付けられるほどの人気を博した。
同時に、元祖"モムチャン"俳優と称えられる鍛え抜かれた肉体を活かし、映画デビュー作となった『火山高』(2001年)やブルース・リーに憧れる青年を演じた『マルチュク青春通り』(2004年)など、アクション俳優としての存在感も発揮。当時韓流ブームに湧く日本ではペ・ヨンジュンら"四天王"と並び、5大スターとして名前が挙げられるなど、絶対的な地位を誇っていた。
20年にも及ぶキャリアを積み上げた近年のサンウは、「推理の女王」(2017年)や映画『探偵なふたり』シリーズなど、いい具合に肩の力が抜けたコミカルなキャラクターという新境地も開拓。その一方で、2019年には『鬼手』、2020年には『ヒットマン エージェント:ジュン』と、ハードなアクション作品にも立て続けに出演した。40代になっても衰えることのない肉体美を見せつつ、悲しい過去を背負った男の凄みや悲壮感といった、年齢を重ねたからこその説得力をキャラクターに落とし込んでいる。
そんなサンウの最新作として注目を集めているのが、3月27日(土)よりKNTVにて日本初放送される「飛べ小川の竜(原題)」だ。
熱血弁護士と三流記者が弁とペンで冤罪事件に立ち向かう人間ドラマで、実話をモチーフにした感動のストーリーが描かれる。サンウは、学歴もコネもなく苦しい生活を送りながらも、濡れ衣を着せられた社会的な弱者を放っておけない...という高卒の国選弁護士パク・テヨンを演じている。
法廷でヒートアップする様子を巧みな口調で表したり、弁護する被告人の境遇に思わず目を潤ませたり...。検索の巨悪に敢然と立ち向かう直情的な正義の男・テヨンを、サンウが人間味とユーモアあふれる演技で、親しみやすくチャーミングなキャラクターへと昇華させている。
そんなテヨンの相棒として冤罪事件に挑む記者パク・サムスを演じるのは、『私の頭の中の消しゴム』(2004年)で注目を集め、本作が10年ぶりのドラマ出演となるチョン・ウソン。無骨だが、情に厚くて涙もろく、テヨンに負けず劣らず熱血タイプのキャラクターだ。2人は事件を解決して顔を突き合わせながら、ことあるごとに漫才のような掛け合いを見せ、抜群のコンビネーションを披露している。
第1次韓流ブームを知るファンにとって、クォン・サンウとチョン・ウソンの顔合わせは嬉しい驚きだろうが、事件解決に奔走する名バディとしての活躍ぶりに心躍ること必至。年齢を重ねたからこその骨太な空気感を纏った、同世代俳優のタッグにも注目してほしい。
文=HOMINIS編集部
放送情報
飛べ小川の竜(原題)
放送日時:2021年3月27日(土)20:00~
※毎週(土)20:00~(2話連続放送)
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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