そして、「ここから盛り上がっていけますか!」と宣言してからの「Forced Shutdown」は、幻想的なコーラスを盛り込んだスペシャルなイントロを披露し、客席からは驚きと喜びの声が上がる。
エモーショナルなミドルナンバー「BONE ASH」、雨音のSEから始まるスペシャルイントロで盛り上がった「遣らずの雨」、切ない歌声が胸に迫る「absence」、疾走感と儚さが同居するロックサウンド「シンゲツ」をノンストップで届けた楠木は、最後のMCで、夢の野音でライブを開催するにあたっての思いを告白。最新シングルの「シンゲツ」に合わせ、"ライブでも月の移り変わりを表現したい"というコンセプトのもと、自分を見つめ直すようなセットリストを作成したという楠木。「月って満月とか半月とか三日月とか、いろんな形があるけど、月自体はまったく変わってないじゃない。見えないところはボコボコで傷だらけで、でもそれを見せないように輝いていて。しかも、自分の力では光ることができなくて、周りに支えられて綺麗なところだけ見せている。強がっている私だったり、みんなだったりに繋がるところがあるのかなと思って」と語った。
続けて、「デビュー当時から言ってるんだけど、自分のことが本当に好きじゃなかった。けれど、みんなの前でこうやって野音(ライブ)をやっちゃう自分は大好きなの。本当に大好きなの。ありがとうね、みんなのおかげ」と声を震わせる楠木。「こうやって、みんなが私のことを輝かせてくれるのと一緒で、みんなも、どこかで自分が『これが最高の自分だな』と思える場所があるはずだから、ひとりでどうにかしようって思わなくてもいいのかなと思うし。私は月の模様も好きだから、傷だらけでもいいんじゃないかな?そんな風に、みんなが自分の心を満たせるライブになってたらいいなって思いながら、今日ここに立っています。今日は目いっぱい楽しんで、それぞれの『こういう自分、好きだったな』っていう自分を見つけて帰ってください。今日は本当に輝かせてくれてありがとうね」と観客に感謝を伝えると、大きな拍手が会場を包み込んだ。
そして「みんなのことを私は照らすから、あなたは私を照らしていただける?」と笑顔を浮かべ、パワフルなロックチューン「back to back」を客席からの熱い「大丈夫」コールとこぶしに後押しされるように歌い上げ、ステージを後にした。
その後、熱烈なアンコールに応え、ライブTシャツに着替えて再びステージに登場した楠木。万感の想いを込めた歌が聴く者の心を揺さぶる「バニラ」に始まり、「alive」「熾火」とドラマチックなナンバーで、初の野外ライブを大成功のうちに締めくくった。
撮影=Kosuke Ito 取材・文=中村実香
<セットリスト>
M1. 眺めの空
M2. 僕の見る世界、君の見る世界
M3. 青天の霹靂
M4. MAYBLUES
M5. もうひとくち
M6. タルヒ
M7. Forced Shutdown
M8. BONE ASH
M9. 遣らずの雨
M10. absence
M11. シンゲツ
M12. back to back
EN1. バニラ
EN2. alive
EN3. 熾火
公演・リリース情報
<公演情報>
TOMORI KUSUNOKI SUMMER LIVE 2024 -ツキノミチカケ-
【東京公演】2024年7月15日 日比谷公園大音楽堂にて開催
【大阪公演】2024年8月10日 大阪城音楽堂にて開催
<ライブ情報>
TOMORI KUSUNOKI BIRTHDAY LIVE 2024
公演日時:2024年12月22日(日) 17:00開場 / 18:00開演
会場:横浜BUNTAI
https://www.kusunokitomori.com/live/archive/?id=52568
<リリース情報>
5th EP『吐露』
新曲4曲収録
2024年11月発売決定
<楠木ともり info>
公式HP:https://www.kusunokitomori.com/
公式X:https://x.com/tomori_kusunoki
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@tomori.kusunoki_official
公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@tomorikusunoki
詳しくはこちら