
――クイーンの「何者にも縛られない」というあり方と、大和さんご自身の信条に重なる部分はありますか?
大和「クイーンの"縛られないで生きる"というところは、私にも共通している部分があります。年齢や性別、環境などに対して"こうでなければいけない"という世間の考えも多いと思うのですが、宝塚にいたことも影響してか、そういった世間の考えと関係なく、やりたいことをしているところは似ていると思います」
加藤「素敵です!」
大和「クイーンのように性別のない役が存在していることに、感謝しています。宝塚時代のショーでも、性別を飛び越えた役が多く、自分で組み立てたり、髪型やメイクも自分で工夫したりすることが多かったんです。そういった設定のほうがすごく楽しめますし、自分で色々想像ができるので、クイーンのような謎に包まれた役を演じる方が燃えてきますし、楽しいです」

――加藤さんは、ジョーカー役を通して新しい感覚や気づきはありましたか?
加藤「ジョーカーは頑なにクイーンに対して、"友達ではありません、仕事上のパートナーです"という立ち位置なのですが、『親しき中にも礼儀あり』のように、一線を引いていないと保てない関係性だと思います。子ども の頃から自分を知ってくれているクイーンに対しての感謝はありつつも、甘えてしまっているところはダメだと思うので、そういったところで、自分にも、後輩が多くなってきて、時代も変わってきているので、接し方にも気を付けたいですし、どの相手にもちゃんと尊敬を持って接しなければいけないということは改めて、気づかされたと思います」
――クイーンとのテンポの良い掛け合いが魅力だと感じましたが、意識されたことはありますか?
加藤「前回もあったからなのか、特には意識することはなく安心感しかなかったです」
大和「うん、安心でしたね。前作では、RD役の(内田)雄馬くんと加藤さんの3人でアフレコをしたのですが、2人が一緒にいると本当に心強くって。今回はキャスト全員でのアフレコだったので、少しドキドキしていたのですが、お2人もいらっしゃいましたし、加藤さんが隣にいると安心できたので、自然な掛け合いができたのかなと思います」

――Cocomiさんは、イルマのことを「フレッシュなお姫様」と表現されていましたが、Cocomiさんご自身が共感する点はありますか?
Cocomi「先ほど加藤さんがおっしゃっていたとおり、憧れに対する熱量や好奇心と、憧れるだけではなくて、実際に行動に移すところは共通しているかなと感じます」
――演じるときに意識されていることや役作りのポイントはありますか
Cocomi「自分が普段言わないような言葉や、女の子らしい言葉は友達や妹に聞いて、色々模索していました」
――音楽と演技という異なる表現ジャンルの中で、今回の経験がどのように影響しそうですか?
Cocomi「同じセリフを異なる方法で表現する、というところです。音楽でも同じメロディが繰り返し出てくることが多いのですが、そういう時に1回目と同じような演奏をするのではなくて、どのフレーズも違う表現をした方が良いと思っています。演技と音楽の表現ではその部分では大きな共通点があって、私にとっても新しい発見でした」
――この作品を観る方にメッセージをお願いします
大和「私も『怪盗クイーン』のいちファンとして、2作品目となる『優雅な休暇』が見られるということをとても嬉しく思っています。きっと皆さんにも楽しんでいただけると思いますし、はやみね先生の愛に溢れた物語を何度でも繰り返し楽しんでもらえたら嬉しいです」
加藤「前作から引きつづき、見やすくて、痛快、爽快な内容になっています。クイーンはかっこいいし可愛くて、僕はクイーンのそのギャップが大好きなんです。鋭い眼光から可愛い寝巻き(笑)、注目ポイントはスリッパまでちゃんと可愛い。結構細かいところまで表現されています。
この作品は、いろんなところにこだわって作られているので、細かい部分にも目を向けて、2回、3回と楽しみ方を変えて見ることができる作品だと思います。バカンスに来た気持ちで、この世界に一緒に入って見ていただけると嬉しいです」
Cocomi「原作のあるアニメだと、読者の皆様が想像していた声やキャラクターが出来上がっていると思うんです。私も読んでいる漫画がアニメ化されるとなると、声が聞きたくてすごくワクワクするところがあって本当によくファンの皆さんの気持ちがわかります。少しでも皆さんが想像していたイルマ像に寄り添えていたら嬉しいなと思います」

文=HOMINIS編集部
映画情報
アニメ映画『怪盗クイーンの優雅な休暇』
2025年5月23日(金) 全国公開
Staff
原作/はやみねかおる・K2商会
監督/池田重隆 脚本/國澤真理子
配給/ポニーキャニオン
声/大和悠河、加藤和樹、内田雄馬、Cocomi
(C)はやみねかおる・K2商会・講談社/「怪盗クイーン」製作委員会
詳しくは
こちら