江口拓也ら声優陣が「俺ガイル」のキャラクターの心情を繊細に表現!

渡 航の人気ライトノベル原作のアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」。同シリーズは、2013年の第1期放送時より、静かに、そしてひたむきに「本物」を追い求める高校生たちの姿をリアルに描いたストーリーと、江口拓也、早見沙織、東山奈央ら、登場人物の心情を繊細かつ的確に表現した声優陣の演技により、アニメファンから圧倒的な支持を得た。

(C)渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完

主人公は、過去のトラウマと独自のひねくれた思考回路によって「ぼっち生活」を満喫しているように見える男子高校生・比企谷八幡。彼はひょんなことから生活指導担当教師・平塚静に連れられ、学校内から寄せられる依頼を解決に導く「奉仕部」に入部させられる。

(C)渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完

同じ部に所属するのは、クールな完璧美少女・雪ノ下雪乃。最初の依頼人でもあった、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣も加わり、さまざまな依頼をこなす日々を過ごす中で、3人の関係も次第に変化していく。

(C)渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完

八幡は学力、運動神経、容姿ともにそれなりでありながら、独自のひねくれた思考回路で周囲とは距離を置き「ぼっち」を貫いてきた少年。自分で思っているよりも繊細で温かい心の持ち主で、奉仕部にやって来る依頼者の心情を当人以上に理解していることも。その不器用な優しさに、雪乃と結衣が次第に心引かれていく過程が丹念に描かれていく。

演じる江口拓也も、あまり感情を込めない淡々とした低音を聴かせるものの、自嘲気味のモノローグでのコミカル&リズミカルな演技や、ふとした瞬間の柔らかい声音などで、一筋縄ではいかない人物像を見事に表現している。

(C)渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完

ヒロインの1人、雪ノ下雪乃は長いまつげと漆黒のストレートヘアが魅力のクールビューティー。第1期の頃は、いわゆる「ツンデレ」と表現されるキャラクターだったものの、八幡や結衣との関係が深化する中で、隠していた少女らしいかわいらしさや、弱さなども見せ始める。

演じる早見沙織も、透き通った氷を思わせるクリアかつ鋭い声で、雪乃の「高嶺の花」感を表現。しかし、雪乃の心の変化とともに、柔らかく優しい声や、その肩を抱きしめてたくなるような、はかなげな演技も披露。その豊かな表現力で視聴者をうならせる。

(C)渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完

もう一人のヒロイン、由比ヶ浜結衣はクラスメイトの八幡に「キモい」を連発する無慈悲なギャル系女子高生として登場。しかし、自分の考えをストレートに表現する雪乃に興味を持ち、奉仕部に参加してからは、その明るく素直な性格で多くの人の悩みを解決に導いてきた。しかし、常に周囲の空気を読んで、自分の本心を押し殺してしまう面も。

そんな結衣の複雑な心情を、東山奈央は見事に表現している。さまざまな思いや覚悟を抱え込んだ上で発せられた言葉なのだと、聴く者に感じさせる繊細な思いを忍ばせた、はつらつとした声は本作をより奥深いものにしている。

(C)渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完

そして、微妙なトライアングルをキープしていた奉仕部の関係に、大きな一石を投じる役目として登場したのが小悪魔系女子、一色いろはだ。相手によって器用に態度を変え、周囲を翻弄するタイプでもある彼女は第2期より登場。生徒会長選挙にまつわる依頼をきっかけに奉仕部や八幡へと関わっていく彼女が、雪乃と結衣の心にさざなみを立てていく。

演じる佐倉綾音による、どこまでも甘く、時にしたたかな声が、いろはというキャラクターの多面性を具現化。特に、八幡へ徐々に信頼を寄せていく心の変化を、同じようなセリフでも微妙な変化を加えていくことで見事に表現している。

そして、4月よりTBSチャンネル1ほかで放送される、シリーズ第3期「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」。最終章となる今作では、2015年に放送された第2期に連なる物語が展開。「本物」を求めた八幡が雪乃と結衣との関係を変えていく。

文=中村実香

★次回は3月16日(月)12:00にイベントレポートを掲載!

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放送情報

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完
放送日時:2020年4月20日(月)1:30~
※毎週(月)1:30~
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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