気になる関係！瀬戸麻沙美、宮野真守、細谷佳正が「ちはやふる」で描く高校生たちの青春

「競技かるた」に青春を懸ける高校生たちの絆を描いた人気コミック「ちはやふる」。本作が与えた影響は大きく、日本はもとより海外でも競技かるたブームが到来。競技かるたを始める人たちが増え、かるたの聖地でもある滋賀・近江神宮内の近江勧学館で国別対抗団体戦が開催されるなど、百人一首をはじめ日本文化の素晴らしさを広めるきっかけを生み出した作品といえるだろう。そして、アニメも第3期まで放送され、人気を博している。

札への驚異的な反応速度が物語る、天性の聴力が武器のヒロイン・綾瀬千早を演じるのは、「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の桜島麻衣役、「盾の勇者の成り上がり」のラフタリア役などで知られる瀬戸麻沙美。千早は小学生時代に福井県からやって来た転校生・新のかるたへ寄せる情熱に触れたことから、競技かるたに魅せられる。

「かるたクイーン」になるという夢を見つけ、やがて青春のすべてを懸けて挑んでいく、どこまでも真っすぐな少女を、瀬戸は明るくピュアな声質を生かして体現。かるた以外には脇目も振らぬ性格ながら、その純真さで誰からも愛されるヒロインという、千早のキャラクター像に素直な演技によって説得力を与えている。

千早とともに瑞沢高校競技かるた部を創設し、彼女の夢をサポートし続ける幼なじみ・真島太一は、「DEATH NOTE」の夜神月役、「銀河英雄伝説 Die Neue These」のラインハルト・フォン・ローエングラム役などを演じ、高い人気を誇る宮野真守が務める。太一はかるたを通じて千早と親しくなった新への対抗意識で、自身もかるたを始める。

ライバル心から始めたものの、かるたの奥深さに魅了されていく少年を、宮野は軽やかなハイバリトンボイスで表現。太一は頭が良く、ルックスにも恵まれた、王子様的キャラクターである一方で、新や千早といった才能に恵まれた者への劣等感に悩み苦しみ、乗り越えようとあがく。そんな多面的な彼の魅力が、宮野の演技力によって伝わってくる。

「ストライク・ザ・ブラッド」の暁古城役、「進撃の巨人」のライナー・ブラウン役などで知られる細谷佳正が演じるのは、千早と太一の運命を大きく変えた存在でもある綿谷新だ。ワイルドさや優しさといった対照的な要素を併せ持った細谷の声質が、新の普段は冷静で寡黙だが、かるたに関しては熱く負けず嫌いな性格と合っている。

東京での孤独な日々の中、かるたを通じて千早と太一という友人ができた新。再び地元の福井へ戻ることとなり、離ればなれとなった仲間へ寄せる思いや永世名人の祖父に端を発する苦悩など、胸の内をあまり表に出さない彼が抱える葛藤を、細谷は少ないセリフの中に万感を込める演技で表現している。

千早と太一が所属する瑞沢高校競技かるた部を中心に、少年少女たちの友情と成長を爽やかなタッチで描く「ちはやふる」。8月に日テレプラスで第1期から第3期までを一挙放送。声優陣の熱い演技とともに、ちはやたちのひた向きな情熱に触れてほしい。

文＝中村実香

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